体験記

クリエイト速読スクール体験記 '99 -司法試験合格-

体験記'99 -司法試験合格- タイトル一覧

読書の「質」の向上 ---統一補選で衆院議員に!---

平成10年度司法試験合格 柴山昌彦

 平成8年5月末、2年連続で択一試験に失敗した僕は行き詰まっていた。原因は問題を6問も解き残す程の処理の遅さにある事は明らかだった。発表の帰り道で「クリエイト速読スクール」のパンフレットを受け取った時、藁にもすがる思いで無料体験授業への出席を決意したのは自然な事だったと思う。

 教室は小ぢんまりとしていたが活気があり、何より誇大広告をしない誠実さとスケジュールの柔軟性に魅力を感じた。そんな中、松田先生や合格者の話を聞くにつれ、自分が微妙に勘違いをしていた事に気付く。それは合格する人達は読書の「素早さ」より寧ろ「質」において優れているという事であり、クリエイトでもそうした質の向上を図るためのトレーニングメニューを用意しているという事だった。以下、僕なりに把握した読書の仕方について略述したい。

Ⅰ.精読プロセス

 精読とは単に時間をかけて読む事ではない。以下のような作業を言う。

  1. 記述内容についてできるだけ具体的なイメージを持つ――記憶の度合いを高める為である。
  2. 記述から何が導かれるか・どんな疑問が生じるかなどを考えながら読む――思考力を鍛える為である。
  3. 前後のリファレンスをしたり項目立てを意識したりする――体系的な把握の為である。
  4. 以上の過程で重要事項の論証・解りにくい部分を図表化した物・忘れやすい部分の抜き書きなどをノートやカードにまとめる――次に述べる速読プロセスに備えるためである。

 以上のうち特に1についてクリエイトで行う「イメージ記憶訓練」・「イメージ読み訓練」が効果を発揮したと思う。

Ⅱ.速読プロセス

 直前期の総復習の際には精読する余裕はない。しかも一度上記Ⅰプロセスを経た部分であれば記憶の喚起は難しい事ではない。そこでここではいかに全体を早く回すかが重要になってくる。
 ここではクリエイトの「倍速読書訓練」が大いに役立った。

Ⅲ.演習プロセス

 上記各プロセスと並行して試験の為の訓練をする事が必要となる。具体的には、

  1. 択一試験の為には、語群や選択肢から早く目指す物を認知する力・作業(穴埋めなど)をしつつ内容を把握する力・論理的推論をする力などが要求される。
    これにはクリエイトの「ランダムシート」・「パターンシート」・「スピードチェック」・「かな拾いテスト」・「ロジカルテスト」などが効を奏した。
  2. 論文試験の為には解りやすい文章を書く力が要求される。
    クリエイトでは「文章演習講座」も設けられており役立っていると聞くが、幸い僕は文章を書くのは苦手でないので、これは利用しなかった。

 僕はクリエイトでは決して優等生ではなく、今度の択一試験でも結局4問も問題を解き残してしまった。しかし評価は3科目ともAであり、その上最終合格を果たす事もできたのである。
 今回クリエイト出身の択一合格者は17名、うち最終合格者は6名に及ぶ。司法試験専門学校でもなく規模も小さいこのスクールがあの倍率の試験でこれだけの実績を残すという事は驚異と言うしかない。しかも司法試験受験の為の受講生の多くは、僕のように壁に突き当たったが故にこのスクールの門を叩いたノンエリートの筈である。クリエイトの凄さはこの数字が証明しているのではなかろうか。

 ただ僕はそんな数字よりも、このスクールの持つ明るさと講師の方々の誠実さが何より気に入っている。特に親身に相談に乗って下さった松田先生、有り難うございました。貴校の益々の発展をお祈りします。

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論文式問題とイメージ能力

平成10年度司法試験合格 澤田 稔

1.クリエイトに入るきっかけ

 はじめてクリエイト速読スクールを訪れたのは、'96年10月のことでした。それまでも速読に関心を持っていたのですが、その年、何回目かの論文に落ち、突破口を求めて速読を訪れたのでした。

 関心を持った理由は、速読をやると頭がスッキリするのではないかと思っていたからです。私は、時間内に答案を書き切れない、どうも頭の動きが鈍ってきている感じがするという悩みを抱えていました。発表会場で配られるクリエイトのチラシを読んで、速読は脳の中で普段使っていない部分を使えるようにしてくれるのではないか、頭の回転を速くしてくれるのではないかという期待を持ったのです。しかし、未知の分野ですから、今一歩踏み切れずにいました。

 それをクリエイトに入ることに決めたのは、松田さんの『知的速読の技術』(日本能率協会マネジメントセンター)を読んで、その方法論に納得できたことと、前述のとおり論文に落ちて困ってしまったことがきっかけでした。専門家の指導を受けるのも悪くないだろうと自分を納得させて、クリエイトの門を叩いたのです。
 クリエイトを訪ね、体験レッスンを受け、講師の人柄や生徒の雰囲気を吟味し、トレ-ニングの内容にも納得し、入会を決めました。

2.クリエイトのレッスンの印象

 私が印象に残っている訓練を挙げるとすれば、イメ-ジ記憶訓練やイメ-ジ読み訓練などのイメ-ジ系訓練、数字ブロックなどの視野拡大系訓練、そして本読みの倍速読書訓練です。

(1)イメ-ジ記憶訓練やイメ-ジ読み訓練

 イメ-ジ系の訓練は頭の中に映像を思い浮かべる訓練でした。「イメ-ジ記憶訓練」は、関係のない2つの単語(例えば、司法試験と北極)をむりやり関係づける映像を思い浮かべて(例えば、司法試験の会場に行ってみると自分の席は北極点の上にあった)、しばらくした後で「司法試験」から「北極」を思い出すというものです。「イメ-ジ読み訓練」は、ショートショートを読みながらその情景を映画を観るように頭の中に思い浮かべて、後でその文章の内容を思い出すというものです。

 この訓練によって、ある文章からその情景を正確にイメ-ジすることができるようになったと思います。司法試験の論文式問題(とくに、人権や刑法総論)では、非常に具体的な場面における妥当な結論は何かが問われます。もしその具体的な場面のイメ-ジ描写を間違えてしまうと、それだけで致命的なミスとなりかねません。また、場面のイメ-ジが具体的になればなるほど、論述の迫力も違ってきます。そして、何よりも出題者の予定している場面をイメ-ジしたうえで問題を解いた方がそうでない場合に比べてはるかに楽しいといえます。

 私は問題文からイメ-ジを浮かべるのが苦手だったと思うし、そもそも正確にイメ-ジすることに注意を注いでいなかったと思います。その意味で、この訓練は私にとって有意義なものでした。

(2)数字ブロックなど

 視野拡大系の訓練はランダムに散らばった数字や文字の中から求めるものをすばやく見つけるという訓練でした。この訓練は何よりもゲ-ムとして面白かったし、視野を広くもつという感覚を知ることができました。
 私は一字一句たどりながら読んでいかないと気が済まないところがあって(漫画でさえも!)、視野が狭いなという意識がありました。視野が狭いと実生活での「視野」も狭くなるし、論文の答案構成をする上での「視野」も狭くなってしまうようです。この訓練によって私の視野が広がったかどうかははっきりしませんが、少なくとも視野を広くもとうと意識することは身についたと思います。また、自分の方から血眼になって文字を探すのではなく、ぼおっと眺めて文字の方から眼に飛び込んでくるのを待つという感覚もいちおうは身についたと思います。

(3)本読み

 これは90分の訓練の最後にあるもので、本を速く読む訓練です。私の場合、性格的になかなか速く読めなかったのですが、法律とは違う分野の本に触れることは楽しく、毎日の勉強の疲れをいやしてくれました。私はここで初めて「宮部みゆき」を読んだのですが、すっかり好きになりました。

3.クリエイトの効果
(1)クリエイトと司法試験合格との関係

 こうして、'98年に司法試験に最終合格することができました。クリエイトに入ったことと司法試験合格との関係についてははっきりしません。そもそも合格者というのは往々にして他人に世話になったことを忘れがちです。しかし、友達ができたこととか、'97年の論文発表会場で松田さんに励まされたこととか、たくさんの面でクリエイトがプラスになったことは確かです。

(2)クリエイトと読字数の向上

 では、クリエイトに入ったことで本を読むスピ-ドは上がったのでしょうか。これは私の場合、はっきりいって疑問です。こんなことをここで述べていいのだろうかとも思いますが、体験記が正直であることはクリエイトの信用を高めていると思うので、はっきり書いてしまいました。読字数が上がるかどうかは最後は個人の意識の持ちようにかかっているようです。研修所では沢山の書類を読まなければならないと思います。いまから戦々恐々です。時間をつくって、これからも通わねばと考えています。

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速読と司法試験

平成10年度司法試験合格 岡本高太郎

1.速読との出会い

 「もし、クリエイトで速読をやっていなかったら、私はまだ、司法試験の短答式試験に受からず苦しみつづけていたかもしれない」司法試験に合格した今、受験のころを振り返るたびそう思います。

 私が速読をやろうと考えたのは、初めて司法試験の短答式試験を受けた平成8年のことでした。短答式試験においては、時間内に相当量の文章を読み、相当量の事務処理作業をこなすことが要求されていました。読むのが遅かった私は、知識不足もさることながら、大幅な時間不足でその年は見事に落ちてしまいました。

 合格発表の帰り、「あなたの頭の使いかたに革命を」とある、別の速読教室のパンフレットを手にしました。短答を受けた感触から「普通に短答の勉強をしつづけても、時間不足で短答に何年も落ちつづけるかもしれない。自分の中の何かを変えなくては」と漠然と感じていた私は、このパンフをみて「一度やってみるか」と考え、多少うさん臭さを感じつつも速読を始めてみようと決心しました。

 そう考えた後、いくつか速読教室を見てまわり、結局クリエイト速読スクールに入ることにしました。それは、(1)まず受講料が他の教室に比べ良心的であったこと、(2)それと、他の教室と違い、やたらと効果をひけらかす(誰でも1分で二万字読めるようになるとか)ようなことはせず、「達成には地道な努力が必要」と、当たり前ながら誠実な宣伝文句を掲げていたこと、(3)そして決まりは、広告は地味なのに、合格者体験記が写真付・合格年度付とはっきりしていること、何人もいることから、ここなら信用してもよいと感じたからです。

2.通ってみて

 それから私は、週に二回ずつ、40回ほど通いました。訓練は、ゲーム感覚でできるものばかりで、とても楽しくできました。講師や、通っている方々も親切な方ばかりで、いろいろアドバイスももらいました。

 通っているうち、自分の中で本の読み方が少しずつ変っていくのを感じました。二ヵ月くらいたつと、普段電車の中で本を読んでいても非常に集中でき、また、文章をいちいち頭の中で音読しなくても自然と本の内容が頭の中に入っていくのを感じました。かなりのスピードで本が読めているのを感じることができました。

3.短答式試験

 そうこうしているうちに、短答式試験の二ヵ月くらい前になって、その勉強を始めるようになりました。そうすると、明らかに勉強していてその前の年とは違うと感じました。何が違うか、というと、長い文章題を解いていても、全体をサーっと読んで、そのなかから重要なポイントをつかむという作業が短時間でできるようになり、結果、一問一問にかける時間を短縮することができるようになりました。結果、予備校の短答模試を受けていても大幅に時間が余るようになり、また、短答式の問題が速く解けるようになったおかげで短答式の勉強に時間を割かなくてもよくなり、短答式の直前まで論文試験の勉強を並行してやることができるようになりました。そして何より、短答式試験に自信をもって迎えられるようになっていました。

 そうして、むかえた短答式試験。平成9年は、ある科目の問題文が膨大で、みんな時間不足だったようでした。しかし、私は、クリエイトのおかげで通常の感覚で問題を解くことができ30分ほど時間を余らせて終わらせてきました。みんなが真っ青な顔をして、「時間が足りなかった」といっているのを聞いたときは、びっくりしたほどなんの異常も感じず問題を解くことができていました。結果はもちろん合格。あのときほど、速読をやっていてよかったと思ったことはありませんでした。

4.最終合格

 ただ、その年は残念ながら論文は不合格となってしまい、結局もう一年勉強することとなったのですが、その次の年には、無事最終合格を果たすことができました。ここでも、速読は絶大な威力を発揮してくれ、おかげで、短答式の勉強時間はかなり少なくて、大量の時間を論文式試験の勉強に割くことができました。

 また、速読は、論文式試験の勉強においても役に立ちました。速読のおかげで、各科目の教科書を読む時間を相当短縮することができ、その分、論文を書く練習にまわすことができました。

5.今、感じていること

 速読をやってみて、今感じるのは、速読は恐らく、司法試験に限らずこれからの私の人生において大きく役立つであろうということです。速読をやることにより、文章の読み方は明らかに変りました。今では、文章のうちあまり重要でない部分は概要だけ把握し、重要な部分についてはじっくり考えるという作業が、とても容易にできるようになりました。また、長い文章の中から、要点を把握するスピードが明らかに上がったということは先ほど述べた通りです。また、本を読むスピードが上がったことで読書量も増え、自分の人生が豊かになったようにも感じます。

 皆さんも、一度だまされたと思ってクリエイトを訪ねてみてはいかがでしょうか。私は友人や後輩、知人の子どもさんと何人もクリエイトの体験レッスンに連れていってます。