【資格試験と速読】一級建築士試験に合格。読むスピードは格段に上がった | 速読ナビ

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【資格試験と速読】一級建築士試験に合格。読むスピードは格段に上がった

更新日:2024年12月4日 公開日:2023年7月5日

 この記事は、一級建築士試験に合格された、小山さんによる速読体験記です。

一級建築士試験合格 小山 奈々

窮屈な読書

 速読に関しては、いつからか思い出せないぐらい前から、ずっと気になっていた。

 しかし、実際に行動に移すことは少なく、速読に関する本を読んでみたり、人に速読・速聴の講座の話を聞いてみたりしていた。でも、あまりピンと来ることがなく、読みたい本が本棚にたまっていくのを見ては、焦ってばかりいた。

 小学生のときから読書が好きだったので、読書自体に拒否反応はなかったが、なかなか思うようには速く読めなかった。今、考えると、本は最初から最後まで一字一句読まなくてはいけない、と自分で強く思い込んでいたために、窮屈な読書になってしまっていたのが原因だと思う。

 その後、偶然、クリエイトの体験レッスンを受講する機会があり、ぐっと速読の魅力に引き込まれた。入会するまでそこから更に1年を経過したが、自分の限界を試してみたい、という思いが強くなり、フルタイム50回コースを申し込んだ。

読書スピードが速くなれば損にはならない

 入会を決めたきっかけは、2006年に一級建築士の受験を考えていたことと、大学の通信教育部(哲学専攻)に籍を置いていたため、そのリポートと卒業論文を作らなければならなかったこと、また仕事で英語を使う機会が増えつつあり、英語の勉強をしなければならなかったことなどが重なり、とにかく時間がたりないと考えたことである。

 スクールを始めたときの目標は、大学のリポートと卒論の作成のために、たくさんの本、それも専門書を読まなければならなかったので、そのスピードアップと効率化を考えて決めた。

 そのときは、クリエイトの体験記で資格試験に有効と書かれていたが、正直あまり期待してなかった。一級建築士の試験を控えてはいたが、そちらにはあまり期待せずに、読書のスピードが速くなれば絶対に損にはならないし、少しやってみるか、という軽い気持ちではじめた。

建築士と哲学と英語を同時進行

 2006年の4月からスクールに通い始め、その年の7月の試験ではまだまだ発揮できず、結果も不合格だったが、その年の後半までに40回まで通い、基礎を作り上げた。この期間では、読書に対する基本的な考え方を改めたことと、ゲーム感覚で集中力を高めることができたことが収穫だった。

 また、公文のSRS(Speed Reading System)も同時に受講をはじめ、日本語と英語の速読を半年間夢中で習得していた。公文のSRSは、同じ2006年の4月から受講をはじめ、最後のコースまで終了したのは、2007年の3月だった。

 建築士と哲学と英語を同時進行するのは、無茶かな、と考えたが、やってみるとすべて脳内で使う場所が違うと感じたので、それぞれをバランスよく取り込むことによって、格段に作業スピードが上がり、クリエイトでの経験もプラスされ、あらゆる場面で相乗効果を発揮した。

速読の効果

 全体を通していえるのは、とりあえず信用して、素直に前向きに取り組むことだと思う。また、どれもすぐに効果が現れるので、勉強よりも楽しく簡単だった。以下、クリエイトの訓練について特に効果を感じたものを挙げておく。

A.カウント呼吸法

 講義の最初で行うこの訓練は、いつでもどこでも集中できる自分をつくることができる。

 たとえば、日常の中で、駅のホームや満員電車の中、社内、どんな人ごみの中であっても、時間、場所、その日の体調、状況など周囲の環境に左右されることなく、集中力をつけることができるようになった。常に高い位置で安定した自分でいられることは、とても大きな強みになった。

B.パターンシート訓練

 様々なシートを使って自分の視野を広げる訓練をするが、大事なことは、多少、乱暴でも良いから、前へ前へという気持ちを持つことだと思う。常に、過去の自分の数字を上回ることを心がけた。あるシートを使っての訓練では、好調なときは本からはみ出てその周囲のものが目に入るくらい視野が広がったことがある。

C.イメージ読み訓練

 様々な訓練を繰り返したが、特に私は、ストーリーを書く作業が一番好きだった。元々文章を書くことが好きなので、抜けてしまったところは勝手に作って、一人で楽しんでいた。

D.倍速読書訓練

 最初は、思い切り良く読むことに不安を感じるし、今でも著者に申し訳ないと感じることもあるが、とりあえずやってみてほしい。一度体験すれば、それがどんなに効果的か理解できる。時々、メトロノームを使って、ありえない速さで読んだことがあったが、理解できなくても、何か、単語一語でも読もうという気持ちが出て来て、効果的だったし楽しかった。また、本当におもしろい本に出会うと、講師の声も聞こえないくらい集中して読んでしまうこともあったが、そういう集中力もあっていいと思う。いろいろな読み方があっても良いと実感することが、必ずその後の読書に良い影響を与えると思う。

 

 

 

2回目の受験で一級建築士試験に合格

 私にとって2回目の2007年の試験を控えて、その年の前半は、7月の学科試験に向けて本当に無我夢中の毎日を過ごしていた。建築士の試験は、とにかく覚えることが多い上に、実際の自分の仕事と関係が薄い分野も当然あるので、とても苦労した。私はクリエイト速読スクールから目と鼻の先の学校に通っていたが、毎回、前を通るたびに、スクールで体感したこと、身につけた集中力を頭の中でイメージしながら、建築士の学校に通い、帰りには、クリエイトの前を通るたびに、きちんと生かせることができたかどうか、反省しながら歩いていた。

 あきらめることなく勉強を続け、2回目の受験で無事合格。その後の10月の実技試験に進むことができ、最終的に12月に合格した。

 また、2007年の後半には、大学の卒業論文という難題も待っており、10月に建築士の実技試験が終了してからは、論文に頭を切り替え、哲学の専門書を20冊ほど読み漁り、夢中で論文を作成した。このときは、もちろん集中力も異様に高かったのだが、専門書を自分でもあきれるくらいのスピードで読み、自分が必要としている内容をすぐに見つけ出し、短期間で論文を書き上げることができた。大学も無事に修了し、2008年3月に卒業した。

読むスピードは格段に上がった

 50回のコースを申し込み、集中して約半年で終了させようと考えていたが、受講しているうちに、スクールで学んだことをもう一度、実生活に落とし込んでみて、もう一度復習の意味も含めて、通い直したらどうなるだろう? と考えた。結局、まずは40回受講して、その後は、スクールから離れて、資格試験の勉強と、速読の感覚を実際の読書を通じて実感する、ということを自分に課して、実行した。現在、残りの10回を受講しているところだが、受講期間に、故意に1年を空けたことによって、改めて自分に刺激を与えることができていると思う。

 今では常に本を1冊持ち歩き、内容によっては、往復の通勤時間(約1時間)で1冊をらくに読み上げるほどになった。そのほか、新聞、雑誌、メールを読むスピードも格段に上がり、仕事の上でも効果が出ている。ずっとためてしまっていた本棚の本がどんどん減っていくのを見ているのは、とても気持ちがいい。今年中には、そこもなくなる予定なので、次は、近所の図書館に足を伸ばして、興味を持った本を片っ端から読もうと思っている。また、長期目標として、英語をはじめとした語学修得、不動産鑑定士取得を考えているので、そちらも今後、頑張っていきたい。