千葉大医学部合格。医学部受験生の速読体験記ブログ | 速読ナビ

受講生の声

千葉大医学部合格。医学部受験生の速読体験記ブログ

更新日:2024年4月20日 公開日:2023年7月4日

 この記事は、千葉大学医学部に合格された、戸ヶ崎さんの速読体験記ブログです。

千葉大学医学部合格 戸ヶ崎 賢太郎

きっかけはSEGの特別講習

 私が速読と出会ったのは高1の夏だった。SEGの講習の広告を見て親が申し込んだのだが、速読に対して「ただ本読みのスキルを上げるだけ」いう認識だった私はピンとこなかった。

 しかし講習を受け、鼻血が出そうになるほど頭の働きが活発になり、集中する感覚を得た。講習5日間を経て、視野を広げること、必要な情報にすぐ目がいくようにすることが自分の集中力を鍛え、脳の力を上げることに気づいた。まだまだ自分のスコア、能力が上がる手ごたえを感じ、クリエイトの教室に通うことに決めた。

速読教室でのトレーニング

 まず序盤のトレーニングについて。サッケイドシートはアップを兼ねており、目の筋肉をほぐし視野を広げる効果がある。サッケイドシートの点にすばやく目を移しつつ全体を集中して見る作業は、問題をざっと見渡す感覚と似ていたので、勉強を始めるとき集中していきやすかった。

 ランダムシート、かなブロック、数字ブロックなどは、漢字よりも見分けがつかないため、形をイメージして探し出すことがポイントである。余計な力が入らず、自然に集中している状態だと、文字が浮かび上がってくる感覚を得られる。合格発表で遠くからでも自分の番号が目に飛び込んでくるように、探している言葉や、気になっているものが目に入ってくる。この感覚を体に覚えこませることで、英文を読みながら論理がどのように進んでいくかについて予想していると、自然に要点となる部分が目に入ってくるようになった。

 序盤最後のトレーニングであるたて一行ユニットは、視野の広さの他に、「あ」と「い」などの違いに目を配らねばならず、素早い動きの中に判別力もかなり求められる。序盤のそれまでのトレーニングを総まとめにしており、ここで自分の視野の広さと認識力をチェックできた。

 次に中盤のトレーニングについて。スピードチェック、ロジカルテスト、イメージ記憶訓練などは、序盤のトレーニングと同様に文字、数字を認識した後、それを判別したり論理的に考えたりする作業が加わる。それぞれが序盤のトレーニングからステップアップして、読書や勉強などで実際に使われるのと同じように実践的に脳を使っていくトレーニングである。

 スピードチェックは視野をある程度維持しつつ、文字に反応しなければならない。また解く速度が自分の頭の中だけでなくスコアとして出るので、スピードをつきつめられ、集中力を鍛えることができる。序盤で鍛えた視野の広さと認識力を、実践的に反応できるレベルにもっていくためのものであり、集中力を鍛えることができるので、全体を通して大切なトレーニングである。

 ロジカルテストは頭の回路をフル回転させ、短時間に論理的に考えるというトレー二ングである。短時間で論理的に考えるため、思考力を鍛えることができる。また3分間に同様の瞬発的な作業を繰り返すため、スピード持久力のような持続的な集中力が身につく。長時間の集中が求められる受験勉強や試験において非常に有用であり、受験勉強の基礎体力が鍛えられた。

 イメージ記憶訓練では、2つの単語から短時間のうちにイメージを膨らませ、記憶しなければならない。この訓練によって素早く関連するものをイメージする習慣がつく。私は記憶が必要だった化学の無機分野において、覚えなければならない物質や、化学式、製法などを化学の常識、背景知識と結びつけて覚えることができた。また化学の問題のリード文はある程度の長さがあり、そこから問題を出すという形式が主流なのだが、私はイメージ記憶訓練のおかげでそのリード文を自分の持っている化学知識で膨らませて読むことができ、問題へ取りかかりやすくなった。

 ただ1つ中盤のトレーニングで注意すべきことがある。序盤で認識できる視野の範囲を上げ、短時間で認識、判別する力を鍛えておかないと数値が伸びないことである。チェックしているとどうしても視野が狭くなりスピードが落ちるからだ。序盤のトレーニングをしっかり行うことで中盤のトレーニングのスコアが伸び、スコアが伸びることで序盤のトレーニングの重要性がわかる。この2つのトレーニングの意味を理解して行うと、より効果が上がる。

 最後に倍速読書訓練について。倍速読書訓練はまさに速読を実行するトレーニングであり、ここまでのトレーニングで鍛えた、集中力、視野、イメージ力などを読書に活かす場である。私は短時間のうちにページの全体に目を通し、できる限り情報を拾い、そこからイメージを膨らませ、どんな筋道か推測をたてて読み進めていくことを目標にして行っていた。

医学部受験の最初のハードル、センター試験

 国立医学部入試では、センター試験での高得点が必要とされるのだが、センター試験の国語は長文であり、速さと正確性を求められるため、理系受験生にとっては攻略しなければいけないポイントである。私はキーワードから筋道をつかみ推測を立てて読んでいくことで長さを攻略した。また英語は論理的な文章であるため、キーワードや大事なフレーズから要旨をとらえることができる。そのため少ない情報から最大限に推測することで順調に読み進めることができ、英文読解においても非常に役に立った。

受験にも活きた作文力の訓練

 文演(文章演習講座)を受講した理由は、自分の文章を客観的に評価できるようにするためである。全8回の授業で、どこかに問題のある文章や読みにくい文章を読んで、わかりにくい部分と原因を探し推敲することを練習した。推敲する文章は以前の受講生の作文なのだが、松田先生に指摘される部分はもちろん、他の受講生が指摘する部分も、客観的にわかりやすく読みやすい文章を書くために役に立った。

 良い文章は内容が充実しているだけでなく、読み手を引きつけ、明確に伝わる。書き手として伝えたいことを文章に組み入れるとともに、読み手側となってしっかり伝わるか考えることが推敲であり、その試行錯誤が文章のスキルを上げる。自分の文章はまだまだ未完成であるが、文演を通じて試行錯誤し、推敲しきる姿勢を学ぶことができた。

集中力を鍛えること

 速読で集中することを意識的に訓練していると、長時間集中し続けるのはなかなか難しいことがわかる。よく受験勉強の話で1日何時間勉強した? などといった会話がなされるが、その中で何時間集中している時間があるのかはわからない。私自身、夏休みなど10時間勉強しなければならないと思ってしまい、集中している時間が減ってしまった経験がある。そのとき、時間でなくノルマを決めて勉強することでスランプを抜け出せた。トレーニングでのように、目の前にあるものをどれだけ集中して処理できるかという意識で勉強するといいかもしれない。

 速読のトレーニングは本を読むために最適であるが、根本は集中力を鍛えることにあると思う。集中力は受験勉強において必要なものである。私は受験を意識していたわけではないが、本当に受験勉強に活かすことができた。そしてトレーニングで培った集中力は、これからの勉強や情報処理などにおいてさらに活かしていくことができると思う。

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