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国家試験・司法試験ならクリエイトの速読。司法試験合格体験記

更新日:2024年4月20日 公開日:2023年7月4日

 この記事は、平成22年度第5回新司法試験に合格された、遠藤さんによる速読体験記です。

平成22年度第5回新司法試験合格 遠藤 啓之

司法試験の勉強を始めたものの

 大学院で法学を研究し、将来は研究者になりたいと思っていたが、研究者の道もなかなか狭き門(文字通りというよりもアンドレ・ジッドの小説のとおり、滅びに至る門と比べると救いに至る門ははるかに狭いということである)なので、法曹を目指そうと思った。

 もともと大学院へ進んだのは、学部4年間では大したことも学べず、もっと専門的に学びたいと思ったからだった。大学院では好きなだけ本を読み、外国語を学べたのだが、研究で生計を立てていけそうにないということに博士課程まで進んでから自覚し、司法試験の勉強を始めた。しかし、高い事務処理能力を求められる司法試験と、時間無制限で竹林の七賢みたいに優雅に法律談義ができる研究生活とでは質が違いすぎ、まったく展望が開けなかった。

 生来、几帳面な性格が災いしたのか、旧司の択一は一向に点が伸びず、また、論文の方も定型的な書き方を身につけることが求められているとはわかりつつも、型にはまった思考方法になかなかなじめなかった。

 そうこうするうちに対策も不十分のまま1回目の旧司の択一で不合格になり(翌日の解答速報で落選確実に……)、これではいつまでたっても受からず年をとってしまうのではないかとあせっていた。ある日、司法試験関係のブログ(大学の教員もやっている弁護士の先生だった)からたまたまクリエイトにネットサーフしてつながり、ホームページを見ているうちに法律知識の習得も大事だが、まずは頭脳の基礎体力(脳力)をアップさせようと思った。

 ホームページは、飾り気がなく、また、誇大広告といった感じがまったくなかった(これはいまページを見られている方もお感じのことと思う)。教室の風景もきれいで、うさんくささがまったくなかった。さらには、クリエイトから司法試験に合格している弁護士の先生方の合格体験記があるではないか。弁護士の先生方が自分の合格体験記をそのまま掲載しておられるということは信頼できるのではと思い、すぐに体験レッスンを申し込んだ。

試験勉強の方が簡単に思えてきた

 体験レッスンのときまでは半信半疑であった。しつこく勧誘されて帰してもらえなかったらどうしようかとも思った。しかし、結果的には、引き止められるどころか、興味があって、気に入ってくださったらいつでもどうぞ的なノリであった。あまりにも勧誘されないものだから、自分は能力的に低すぎて、ついて来れないだろうからしつこく声をかけてもらえなかったのではないかとも思ってしまったくらいだった。ともあれ、体験してみて脳力がアップしそうだったので3日後に申し込んだ。

 話が前後するが、体験レッスンでは、これまでやったどの知能テストよりも頭を使う知的体験をした。実際、天才的な人はこのようなレッスンを軽々とやるのだろうなと思いながら、まわりの先輩受講生を見ながら自分のふがいなさを感じた。

 体験レッスンを終えて、松田さんに分析をしていただいた。クリエイトには司法試験や難関の資格試験に合格なさっている受講生が多くいる中で、ポテンシャルを高く評価していただけたのはすごくうれしかった。大学院の博士課程で法学を研究していたとはいえ、司法試験で求められている能力はまた違ったものであり、思うように結果が出せていなかった自分にとっては、レッスン記録が進んでいる他の受講生と同様に自分の能力を評価していただけるのは非常にうれしかった。レッスンを進めていけば、他の先輩受講生のように、記録を出せますよといわれたのも、他の受講生のように能力を伸ばせるか不安だった自分にとって、安心材料となった。

 コースも、平日限定でもかまわない自分にとって、さらにリーズナブルでよかった。平日の昼間にお稽古事ができることは、先の見えない司法試験受験生にとっては数少ない贅沢の一つであった。また、他の受講生の方も体験記で書かれていたが、大いに息抜きになった。

 レッスンを受けて変わったことは、まず、いい意味で加減をつけながら本を読むことができるようになったことが挙げられる。これまでは最初から最後までだらだらと本を読んでいたため、途中で集中力が途切れがちであった。しかし、レッスンのおかげで、メリハリをつけて読む、時間内にともかく読む(このことは忙しい社会人の方にとって最も求められる力であると思う)ことができるようになった。少なくとも、そのような読み方を抵抗なくできるようになった。というのも、几帳面な人にとっては、スキミングは性格的にできないことであるが、コツさえつかめば、むしろだらだら読むよりもはるかに内容理解度が増すのである。頭ではわかっていながら、できなかった読み方だったが、レッスンでは具体的な数値となって現れてくるので、自然と身についていった。

 次に、視野を自在に広げたり集中させたり(狭めたり)できるようになったことが挙げられる。これは、非常に不思議な感覚だった。自分が昆虫になったような気分だった。複眼でもついているかのように遠くまで見通せたり、逆に近くに焦点を合わせたりできるように、意識すれば視野を自由に動かせるのである。クリエイトへは地下鉄を使って通っていた。池袋の地下街は、柱が無数に並んでいるところがあり、そこを通るときは視野を変えることで、幻想的な気分が味わえた。

 さらに、これは余り良いことではないのだが、読書に集中しすぎて電車で乗り過ごすことが多くなった。これまではいくら本を読むのに集中するということがあっても、駅を乗り過ごすということはなかった。しかし、クリエイトで集中力がつけばつくほど、雑音が気にならなくなり、車内アナウンスさえ耳に入らなくなるようになっていったのである。最初にこの体験をしたときは正直驚いた。人間の集中力のすごさを感じた。もちろん、これも慣れで、電車が減速するときに意識を切り替えることで今自分が何駅にいるのかを確認できるから、乗り過ごすことを防止することはできるようになっていったが。

 最後に、クリエイトのレッスンプログラムはどれも頭を使うものばかりで、レッスンの後は頭が重かった。その分、試験勉強が前よりも苦にならなくなった。それどころか、頭の疲労度で言えば試験勉強の方が簡単に思えてきた。1日のレッスンは2回が限度でしょうといわれているのが良くわかった。自分は1日1回しか受講しなかったが、時々いる2回受講なさる方はタフだなぁと思った。

司法試験合格者に相談できる環境

 体験記は自由に書かせていただけるので、自分としては、これまでにレッスンをしてくださった講師の方々の思い出を書きたいと思う。

 佐々木さんは、自分が通い始めた年に司法試験に合格なさった講師の方だった。同じく司法試験を目指して学んでいる(た)方が講師をしているというのは心強かった。具体的な法律の勉強を聞くわけではないが、ご自身の体験談や、失敗談など、なかなか身近で聞くことができない話を聞けたのはよかった。また、決してあきらめずに取り組んで合格された方がクリエイトの先輩受講生だということも、折れそうになる心の支えになった。

 砂金さんは、物静かな方で、つい最近、体験記をみて初めて自分と同じ年にロースクールに入学され、一足先に司法試験に合格なさったのだということを知った。いつもやさしく丁寧にアドバイスしてくださる方だった。物静かな物腰からは想像ができないほど、自分を信じて人一倍の努力を続けてこられた方なのだということを知って、改めてクリエイトの講師の方のすごさを感じた。また、同じく資格試験を目指し、あるいは合格なさった講師だからこそ、受験生の悩みに応える的確なアドバイスができるのだとも思った。

 松田さんのレッスンは非常に緊張した。今の自分の記録に満足することなく、常に上を目指すようにアドバイスされた。というのも、優秀な中・高校生の後塵を拝するわれわれ大人に、彼らとの脳力差がいかに大きいかを自覚させてくれたからである。また、週1回の習い事のつもりで受身になりつつあった折には、そのアドバイスに身の引き締まる思いがした。他の講師の方とは違った緊張感をもって取り組めたのは、非常に得がたい経験であった。改めて意識してレッスンを受けてみると、集中力が高まったり、少しでもよいスコアが出せるようにと自分なりに工夫してレッスンを受けようという気も出たりして、新鮮な気分で取り組むことができた。

 他にも多くの講師の方にレッスンしていただいた。いつも思っていたのだが、講師としてクリエイトのレッスンをするのは大変な集中力と、事務処理能力が必要ではないだろうか。自分などは、レッスンを受けているだけでもいっぱいいっぱいなのに、多いときには20人近くなる受講生にレッスンするのだから、きっと大変なのだろうと思う。クリエイトで学び、司法試験に合格された方の中に講師の方がいらっしゃるのもわかるような気がした。

司法試験での天王山は論文試験

 速読のレッスンに慣れてきた頃に、文演の掲示を見て、興味を持った。事務処理能力を高めることは択一試験にとって重要であるが、司法試験での天王山は論文試験である。論述力を高めなければ合格はできない。そこで、文演も受講した。

 文演を受講しての感想は、あたりまえのことをいかに普段気づかずに生活しているか、である。文章を読むとき、書くときの心構えを再確認することができた。また、多くの他の受講生とともにわいわい取り組むことができるのも、いつものレッスンとは違って面白いところであった。いろいろな経歴の人が受講なさっているのだなぁと、いまさらながら感心した。

 一緒に受講していた受講生の方に病気を克服して取り組んでいる方がいた。真剣に取り組んでいる他の受講生と知り合うことができ、自分ももっと頑張ろうと思うことができた。また、司法試験受験生の方もいらっしゃり、多少なりとも情報交換ができたのは、とかく1人になりがちな旧司受験時代には心強かった。

 レッスンの効果を実感するという意味では、文演が一番実感度が高かったと思う。やはり、文章を読むときの心構えを身につけることは、文章をたくさん読む司法試験受験にとって非常に有意義であると思った。また、他人に突っ込まれないようにするにはどのように気をつけて文章を書けばよいのかという意識もつけることができた。

司法試験に合格するうえで大切なこと

 自分はこれまで、塾講師のアルバイトをする経験が長かったためか、高校受験や大学受験に多少なりとも詳しくなった。SEGのような進学塾に集まる優秀な高校生が圧倒され、もっと受けたいと思うようなレッスンを提供しているのもうなずけた。そして、自分が高校生の頃にクリエイトのレッスンをしっかり受けていれば、もっと高い脳力が身についていたのではないかと少し悔しく思った。

 クリエイト受講の効果が司法試験合格よりも前に現れたのは、国家Ⅰ種試験の合格においてであった。学部生のころは、いくら勉強しても受かる気がしなかったので受験しなかったが、クリエイトでレッスンを積み、地頭が多少なりとも良くなってから受けてみると、簡単に合格することができた。クリエイトのレッスンに比べれば、難関の国家Ⅰ種試験といえども簡単に感じられた。司法試験も思考力を使うが、それでもクリエイトのレッスンを終えた後の知恵熱の発熱度に比べれば、まだまだのような気がした。

 司法試験に合格して思ったのは、やり方を間違えないように勉強することがいかに大事かである。そのやり方には、何を使って勉強するかも含まれる。良い参考書、問題集であればたくさん手を出す必要はない。

 クリエイトでのレッスンは、非常に良質であった。試験に合格する直前期にはもうコースのレッスンの回は修了していたが、地頭を鍛えるという意味では司法試験合格に直結していたと思う。複雑な法的事案を前に、あれこれと同時に頭を使って考えるには、それなりの思考訓練が必要である。クリエイトのレッスンプログラムはどれも複数の思考過程を経るタイプのものであり、頭をフル回転して考えるという思考訓練にぴったりである。そして、なにより、どのレッスンも楽しい。とりわけ、最後の倍速読書訓練が人気の高い理由は、資格試験受験に疲れた頭をさまざまな本で癒すことができるからであろう。先が見えない受験生時代に、さまざまな「時の本」を読むことができたのは一時の心の安らぎであった。

 この体験記がどれほど参考になるかいささか心もとないが、これから受講しようか検討なさっている方は、自分が最初に体験レッスンを受けたときと同じ不安をもっていらっしゃることと思うが、下は小学生くらいから、上は年配の方までまさに老若男女を問わず受講していらっしゃり、安心して教室に通うことができた。

 すでに受講されている方で、資格試験を目指されている方は、合格できるか不安を抱いている方もいることと思うが、自分は最後まであきらめずにやりぬくことで合格することができた。クリエイトのレッスンを受けて才能を伸ばされている方であれば正しい勉強方法(小手先だけのテクニックではなく、きちんとした理解をつけるやり方)をすればすぐに合格なさることと思う。ときにはリラックスしながら、あきらめずに頑張ってください。

 先が見えないながらも、平日の昼間にクリエイトで楽しくレッスンを受けることができたのは、幸運だったと思う。途中で司法試験をあきらめて他の道に進まずに済んだのもクリエイトとの出会いがあったからこそと思う。受講生の皆様がご自身の目標を達成なさることを、心から祈念しております。

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