クリエイトの速読がAIに代替されない理由 | 速読ナビ

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クリエイトの速読がAIに代替されない理由

更新日:2025年11月13日 公開日:2025年11月13日

 

ビジネスの現場における生成AIの使用率

 BCGの調査(2025年6月)によると、ビジネスの現場において、生成AIを日常的に使用する人の割合は世界平均で7割を超えています。

 日本はやや遅れており、51%という数字ですが、それでも過半数です。

 参考:日本は生成AIの業務活用、AIエージェント導入ともに出遅れ BCG調査 

速読はAIに代替されるか

 では、クリエイトの速読プログラムによって身につくインプット力は、生成AIに代替されうるか。

 代替されることはなく、むしろどれだけ生成AIが進化しても、人間側に求められる能力として残り続ける、というのが私の考えです。

 理由を3つ挙げてみます。

読む仕事が増える

 1つ目の理由は「読む仕事が増える」です。

 雑多な作業やアウトプットをつくる仕事が巻き取られた結果、

  • 提示された文献を読み比べる
  • 出力された文章をチェックする

 といった読む仕事の割合が増えています。

 具体例として、シンプルなレポート作成業務を見てみましょう。

 多少の行き来はありますが、「リサーチ→インプット→アウトプット」という進行になります。

 今は欲しい情報をチャットで伝えるだけで文献が集まりますし、まとまった文章を書かせるのも容易です。

 生成AIがなかった時代と比較すると、両端のリサーチとアウトプットは、ものすごく楽になっています。

 しかし、どれだけ技術が発展しても、自分のアタマに情報を入れる作業だけは、外部化できません。

 読む仕事が増える、別の言い方をすると、読む仕事だけは残り続けるのです。

読む仕事は任せきりにできない

 2つ目の理由は「読む仕事は任せきりにできない」です。

 読む作業も生成AIに要約させればいいじゃないか、という批判もあるでしょう。

 たしかに、簡単にもっともらしい回答を得ることはできますが、その質はケースバイケース。

 自分の専門領域で使ったことがある方なら、手放しに信用できないとおわかりでしょう。

  • 10の情報を自力で整理できる人が、その思考プロセスの一部に生成AIを組み込んで、たどり着いた1
  • 10の情報を処理するだけの体力がなく、生成AIが出力した要約を、無批判に受け入れた人の1

 両者は、一見同じアウトプットに見えても、その質に大きな差が生まれます。

 己の読む力でもって、情報の全体像を把握し、生成AIのアウトプットを評価・監督する役割は失われません。

あらゆる勉強の土台となる

 3つ目の理由は「あらゆる勉強の土台となる」です。

 デジタルスキルだろうと、その他の先端分野だろうと、その勉強の入口には、テキストを読む作業があります。

 分厚いテキストや専門書を読みこなすには、活字と向き合う体力が必要です。

 クリエイトの速読トレーニングは、単なる速さ競争ではなく、集中力・理解力・情報処理能力を底上げする「読みの基礎体力づくり」です。

 あらゆる勉強の土台となるインプット能力を、トレーニングのなかで体系的に鍛えていきます。

 こうして身につける力は、私たちが自分のアタマをつかってものを考える限り、その価値が揺らぐことはありません。

AI時代に求められる唯一のハードスキル

 以上、クリエイトの速読がAIに代替されない理由3選でした。

 生成AIが“アウトプット”を引き受けてくれる時代だからこそ、よりいっそう「読む・選ぶ・判断する」といった”インプット”の筋力が求められます。

 これだけ技術革新が進むなか、生成AIに代替されないハードスキルとして今後も残り続けるのは、もはや速読だけというのは言い過ぎでしょうか。

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劉 智秀 1999年東京都生まれ/栄東中学・高等学校/東京大学経済学部卒/クリエイト速読スクール二代目代表