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速読と聞くと、目を動かすもの、とイメージされる方が多いです。実際、クリエイトのトレーニングにも、サッケイドシートという教材を用いた目を動かすトレーニングがあります。
これは何のためにあるのでしょう? 今回は目を動かすトレーニングの目的と、その限界についてお伝えしていきます。
速読トレーニングをしていなくても、目は速く動く
ぼんやりと車窓からの景色を眺めている人の目が、物凄いスピードで動いているのを見たことはありませんか。
次から次へと通過していく建物などを、無意識に追いかけていると、このような現象が起こります。
トレーニングをしていなくても、これだけ目が速く動くのであれば、目を動かすトレーニングの意義はどこにあるのでしょうか。
「速読=目を動かす」というイメージはあるものの、いまいちピンとこない方にお伝えしたい内容です。
速読トレーニングを体験してみよう
まずは、実際に体験してみましょう。体験用の動画がありますので、一度挑戦してみてください。
目を動かすトレーニングの目的
それでは、ここからが本題です。
目を動かすこと自体は、難しいことではありません。
しかし、決められた動きにしたがって、できるだけたくさん動かすとなると、思うようにコントロールできないもどかしさが出てきます。
これは注意のコントロールのための訓練です。
注意のコントロール力が、速読の土台になる
注意という言葉は、「心の働きを高めるため、特定の対象に選択的・持続的に意識を集中させる状態」と定義されます。
目の動くスピードは、大きな問題ではありません。なぜなら、目が長い距離を移動するわけではないからです。
大切なのは、次から次に注意の対象を切り替えていけることや、目の前にある対象から注意が他に逸れていかないことです。
読書の最中、何度も同じ行を読んでいたり、気がついたら別のことを考えていたり、という経験は誰しもお持ちのはずです。
テンポよく読み進めるためには、自分の注意を、自由自在にコントロールする力が必要なのです。
目を動かすだけでは、速読はできない
このように、目を動かすトレーニングには重要な役割があります。ただし、このトレーニングだけで速読ができるわけではありません。
なぜなら、注意をコントロールする力は、読書に必要な力の一要素に過ぎないからです。
1コマ90分の授業のうち、目を動かすだけのトレーニングは、長くても3分ほどです。
あとに続く、豊富なトレーニングを、引き続きご紹介していきます。
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劉 智秀 1999年東京都生まれ/栄東中学・高等学校/東京大学経済学部卒/クリエイト速読スクール二代目代表