問題解決能力とは。問題解決プロセスを4STEPに分けて解説 | 速読ナビ

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問題解決能力とは。問題解決プロセスを4STEPに分けて解説

更新日:2024年4月20日 公開日:2024年1月24日

問題解決とは?

 問題解決とは「解決にいたる手段がすぐにはわからず、また習慣的な手段では解決できない問題に直面したとき,あれこれ手段を探索し,正しい手段を発見し,解決にいたること」を意味します。

 出典:日本大百科全書

問題解決能力が低いと?

経験を活かすことができない

 問題解決能力が低い場合、問題の原因を深く考えず、場当たり的な対策に頼りがちです。

 結果、問題に対する理解や解決パターンが蓄積されず、経験を成長に活かすことができません。

周りに流される

 問題解決能力が低いと、状況を分析したうえで解決策を提示することが難しくなります。

 そのため、問題に直面した際、自ら解決策を考えることができず、他人の意見や行動に左右されてしまいます。

チャレンジ精神をもてない

 問題解決能力が低い場合、大きな問題に直面したとき解決できないと考え、行動に移すことなく諦めてしまいがちです。

問題解決能力が高い人の特徴

成長が早い

 問題解決能力が高い人は、経験や行動の結果から毎回学び、素早く成長することができます。

主体的に行動できる

 問題解決能力が高いと、様々な問題を分析し、自分の頭で状況を理解することができます。

 そのため、主体的に行動をすることができます。

挑戦を恐れない

 問題解決能力が高い人は、未知の問題であっても原因を考え、効果的な対策を考えます。

 そのため、失敗を恐れずに行動をすることができます。

問題解決のプロセス

 問題解決のプロセスは、「問題の特定」「原因の特定」「打ち手の決定」「実行」の4つのステップからなります。

1.問題の特定

 どこに問題があるのかを広く探り、特定する段階です。

 問題が漠然としたままでは、思考が定まらず効果的な対策を考えることができません。

 問題の所在を探ることで無駄な時間と労力を節約し、的はずれな手法に陥ることを防ぎます。

  • 例1)数学のテストの成績が悪かったため、問題を「正負の数」「方程式」「平面図形」「空間図形」と分野ごとにわけ、どの分野で失点したのかを特定する

  • 例2)自社サービスの売れ行きが不調であるため、サービスの価格、プロモーション方法、販売チャネルごとに問題がないか検討する

2.原因の特定

 特定した問題の原因を考える段階です。

 発生した事象に対し「なぜ」を繰り返し問うことで、深掘りをしていきます。

  • 例1)4つの分野のうち「空間図形」の点数が特に低かった。しかし、空間図形が苦手なわけではなく、その前の方程式に時間がかかりすぎたために、時間が不足したことが原因のようだ
  • 例2)サービス価格やプロモーション方法には問題がなかった。販売チャネルでのトラブル増加が、口コミ経由で広がったことが問題のようだ

 客観的な情報をもとに、芋づる式に、掘り下げていくことがポイントです。

3.対策の決定

 特定した原因を解消するために、様々な対策を検討する段階です。

  • 例1)方程式を解くことはできるが、処理速度が遅いため、基礎的な問題の反復練習が必要だ
  • 例2)販売店にコンタクトをとり、トラブル増加の背景を探ってみよう

 原因に対する打ち手を複数考えたうえで、最も効果が高く実行がしやすいものを優先的に選択していきます。

4.実行

 決定した打ち手を、実行する段階です。

 良い打ち手を考えても、アイデア止まりでは成果につながりません。

 確実に遂行できるよう「いつまでに・誰が・どのように進めていくのか」を明確にしましょう。

  • 例1)数学問題集、方程式の基本例題を、毎日20問解く
  • 例2)マーケティング担当のAさんが、◯月◯日に販売店を訪問する

 

問題解決能力を鍛えるお薦め書籍

『世界一優しい問題解決の授業』

 問題解決は、ビジネスの世界だけの話ではありません。

 『世界一優しい問題解決の授業』は、「学生バンドがコンサート観客数を増やすにはどうすればいいか」を題材に、問題解決の具体的なプロセスをわかりやすく解説しています。

 本書は学生を対象としており、比較的容易に読むことができますが、問題解決の基本に焦点を当てているため、力強い内容となっています。

 初めて問題解決能力を学ぶ方に、お薦めの一冊です。

 参考:渡辺 健介, 2007年6月, ダイヤモンド社,『世界一優しい問題解決の授業

『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』

 仮説思考とは、「その時点での情報を前提とし、最も『答え』に近い考え」である仮説を立て、その仮説を叩き台として検証を進める思考法です。

 多くの場合、問題解決に取り掛かる前に、すべての情報を揃えることは困難です。

 情報に制約がある中で、ゴールから逆算をし、最短で仕事を進めていく方法論が、本書で取り上げられる仮説思考です。

 仮説を立案プロセスやトレーニング方法について、様々な事例をもとに解説されています。

 問題解決とともに、生産性向上を目指すビジネスパーソンに、お薦めの一冊です。

 参考:内田和成, 2006年3月, 東洋経済新報社, 『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』

『問題解決 あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事』

 本書は、物語を通じて、実践的な問題解決の手法を学べる一冊です。

 各章が、架空のビジネス事例と、事例に基づく解説で構成されており、具体的な場面をイメージしながら、問題解決のプロセスを体感することができます。

 物語の主人公、戸崎は、メーカーの経営企画部に勤務する若手社員。

 社長から、業績が低迷している事業部の立て直しを命じられ、問題解決に奮闘します。

 戸崎の挑戦と成長を追うことで、現場で役立つ問題解決の手法だけでなく、その醍醐味も味わえるでしょう。

 参考:高田貴久, 岩澤智之, 2014年3月,英治出版,『問題解決 あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事

教室のご紹介

 クリエイト速読スクールでは、速読訓練プログラムとして、多彩な脳トレをご用意しています。

 情報処理機能を鍛えることを目的として、さまざまな切り口から、知的負荷をかけていくプログラムです。

 訓練そのものは、速読の習得を主眼に置いていますが、自らの情報処理プロセスと向き合うなかで、問題解決能力の向上も期待できます。

 ご興味のある方は、ぜひ一度、無料体験レッスンにお越しください。

 参考:速読トレーニングとは? キャリアアップに役立つ、大人の習い事をご紹介。

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