想像力を鍛えるトレーニング教材をご紹介。読書と想像力の関係とは? | 速読ナビ

基礎学習法

想像力を鍛えるトレーニング教材をご紹介。読書と想像力の関係とは?

更新日:2024年2月6日 公開日:2023年7月25日

想像力とは何か

 想像力とはどのような能力なのか。広辞苑とコトバンクで調べた結果は、以下のとおりです。

広辞苑:実際に経験していないことを、こうではないかとおしはかること。想像をする心的能力
コトバンク:目には見えないものを思い浮かべる能力のこと

なぜ想像力が大事なのか

 想像力は日常生活ではそれほど意識をしませんが、勉強・仕事・読書などで欠かせない能力です。

創造性の源

 新しいアイデアや概念を生み出すには、先に心の中でイメージ化し考える必要があるため、想像力は創造性の基盤になります。

 創造性は芸術だけでなく、ビジネスや科学分野でも求められる能力であり、革新的な視点を生み出すために不可欠です。

コミュニケーションを豊かにする

 想像力は言葉やイメージを使って物事を表現する能力を高めます。

 豊かな想像力を持つことで、より鮮やかな言葉で物事を伝え、他者とのコミュニケーションを深めることができます。

読解力につながる

 文字を認識する過程について、少し考えてみます。

 たとえば、「猫」という文字は、それだけでは紙に書かれた線にすぎません。しかし、日本語の「猫」の意味を知っている私たちなら、目から得たこの文字情報を、過去の学習や経験から得た「猫」の姿や特徴に置き換えてイメージすることができます。

 つまり理論上、読むという行為は、感覚器を通じて文字情報を捉え(認知)、その文字情報と記憶されている各種イメージを結びつける脳の情報処理が行われることによって実現されることになります。

 想像力は、読むという行為において、重要な役割を果たしているのです。

本を読むと想像力が鍛えられる

 文字そのものが持つ情報量は、映像などに比べると少ないものでしょう。しかし、文字が持つ情報量が少ないからこそ、私たちの脳はそれを想像力で補います。

 読書量が多い人は、想像力を働かせる訓練を習慣的に行なっているようなものですから、想像力が豊かであるといえるでしょう。

 想像力を鍛えるトレーニングとして、読書は非常に有効です。読書と想像力の関係に興味のある方は、ぜひ以下の文献をご確認ください。

(生活共同組合研究 2018年 508巻 p.13-19 東京大学大学院総合文化研究科 教授 酒井邦嘉氏の公開文書よりご紹介。2023年7月23日閲覧)

想像力を鍛えるトレーニング「イメージ記憶」

 クリエイト速読スクールでは、読書内容により集中する訓練として、想像力を鍛える「イメージ記憶」を実施しています。

教材

 印刷は以下のリンクからどうぞ。

 「問題」には、上下で2個1組の単語が、2段並んでいます。

 組になった2個の単語の間には、意図的な関係はまったくありません。

 「解答用紙」は、「問題」に対応した内容で、下の単語を空欄に記入できるようになっています。

トレーニング方法

  • 「問題」の2個1組になった単語を2分間で覚えていきます。時間がきたら、解答用紙をつかって、下の単語を思い出しながら記入します。思い出せないものは、あきらめて空欄にします。
  • 再度同じ「問題」を開き、1回目と同じことを繰り返します。時間がきたら、新しい解答用紙に、下の単語を思い出しながら記入します。
  • 2回目の書き出しが終わったら、「問題」のページを見ながら答え合わせをします。

 イメージ記憶は、上下の単語を素早く見て、それぞれの単語の呼び起こすイメージを心に浮かべ、それを結びつけてひとまとまりのイメージにするというテクニックを身につけるトレーニングです。

 このようにイメージで結びつけていくほうが、丸暗記で記憶しようとするよりも、速く確実に記憶に残ります。

 たとえば「ビル-昼寝」という単語の組合せの場合、ビルの屋上で一人の仙人が昼寝をしている様子をイメージしてみます。

 また、「携帯電話-うさぎ」という単語の組合せの場合、真っ白なウサギが真っ赤な携帯電話を耳に寄せて話している様子をイメージしてみます。

 このイメージの浮かべ方に決まりはありません。現実を離れた突拍子もないイメージでも、まったくかまわないわけです。

トレーニングの目的

 このトレーニングを続けることによって、言葉から反射的に浮かぶイメージを鋭敏に意識することができるようになります。

 また、 それらのイメージが互いに結びついて、変化する働きを活発化させることにもなります。

 このことによって、 ことさら意図しなくても言葉のイメージが反射的に浮かび、文章の意味を短時間に把握できる想像力が身につきます。 ここで得たイメージによる記憶の感覚が、実際の読書で活かされてくると、文章の要点などを素早く記憶し、容易に思い出せるようになります。

 そして、はっきりとイメージを浮かべることができるようになれば、それはより深い記憶の貯蔵庫に残り、意識的には忘れても、思い出し可能なものとして定着します。

 このトレーニングでの記憶の努力は、頭の中で忘れまいと必死になることではなく、簡単に忘れてしまうけれども、 必要なときにはまたラクに思い出せるようにするためのものです。

無料体験レッスン

 クリエイト速読スクールでは、想像力をはじめとして、読書に必要な能力を一つひとつ確実に鍛えていく、地味なトレーニングをご用意しています。読書速度だけでなく、総合的能力の向上を意図したプログラムです。努力を重ねた分だけ、しっかりと成果が収穫できる設計となっています。

 無料体験レッスンでは、みなさんの情報処理能力を、種目(項目)ごとに数値化して分析することができます。

 ぜひ一度、教室に遊びにきてください。多彩なトレーニングをご用意して、お待ちしております。

この記事のタグ