2008-05-30
なおしのお薦め本(57)『女子中学生の小さな大発見』b
この本を出した清先生によると、いいのです。先生のまえがきから引用します。
「……疑問を持って、仮説を立て、計画して、いろいろやってみて、そして結論を出す、人生そんなに計画どおりにうまくいくものではありません」
「長いレポートじゃなくてもいいと思います。
別に結論が出なくてもいいと思います。わからないものはわからないままで。
ちょっと試してみた、というくらいの研究でもいいと思います。
なぜだろう、と疑問に思っただけでもいいと思います。
すごいっ、と感動しただけでもいいと思います。
育ててみた、飼ってみた、それだけでもりっぱな研究です。
見た、見つけた、気がついたなら、それはもう発見です」
「予想どおりにならなかったのは、失敗ではなく成功です。
何も変わらなかったのは、『変わらない』ことを発見したのです。
本と同じ結果にならなくても、それは気づかないところで条件が違っていたからであって、自分のやったことも正しい結果です。たまに本が間違っていることだってあります。
考え方がおかしいと言われても、『自分はそう考えた』というのは正しい事実です」
おのおのの研究には、個々人の生活が見え隠れしています。
先生が寸評さえ入れない、羅列されただけの研究結果。
ここには、とことん生徒を尊重する先生の気持ちが表れているのではないでしょうか。
なおし
■参考記事
※もりぞう爺さんの話(上)
オマケ
―なおしのメール―
松田さん、こんばんは。
子どもも読めるオススメ本がありました。添付します。
味わいがある本、というわけではありません。
企画としておもしろい本ですね。
清水義範が解説で「この本のことを説明するのは案外むずかしい。女子中学生の理科に関する研究レポート集だということに一応はなるのだが、研究レポートにしては、大部分のものが非常にお手軽である」と書いています。
このお手軽さを、味と見るか、怠慢と見るか。それによって評価が分かれる本ですね。
それではまた。 小川
