2007-02-08
「本を手に持つ」
林真理子のエッセイの断片です。
いい内容なので、玩味してみてください。
全体は、教室に掲示しておきます。
真
私は長いこと、子どものための読後感想文コンクールの審査員をしていた。その授賞式のスピーチで言ったことがある。
本をたくさん読んだからって、そんなに頭がよくなるわけでも、立派な人になるわけでもありませんよ(私を見なさい)。だけど読書というのは、ひとりでしていて唯一みじめでない行為です。
あなたたちが本を手に持っていたら、もうひとりでいることも、長く待たされることも少しも苦にならなくなる。端(はた)から見ていても、ひとりで本を読んでいる人は本当にカッコいい。
本を読む習慣を持つことは、ひとりでいることの焦りや孤独から救われるっていうことなんです。(『週刊文春2005.10.13号』「夜ふけのなわとび・本がカワイソー」より)
