2008-03-21
父への感謝
第46期文章演習講座(2008・1・19~3・8)のアンケートです。
おととい第46期文演受講生Fさんから、文演アンケートのメールが届きました。添付されたアンケートとともに、メール(もちろん了解済みです)も紹介します。
Q.1どんな目的で受講しましたか?
A.1 勤め先で法人向けのコンサルティング営業を担当している。日々の業務ではロジカルで簡潔、且つ正確な文章(英文、和文)を読み書きする能力が求められているが、自分にそれが不足していると感じていたため受講した。過去のアンケートを読み、文演のエッセンスは読み書きだけではなくプレゼンや会話にも役立つのではないかとも感じていた。
Q.2文演を受講し、文章への印象が変わったことなどありますか?
A.2 これまでの私は文章と読み手に対して不誠実だった、と反省している。語彙力の無さを言い訳にして、判りやすく説明することや丁寧に表現することをサボり、「強い言葉」があれば伝わると勘違いしていた。
Q.3宿題の「要約」については、いかがでした?
A.3-1「授業前」7回目(最終回の前の回)で松田さんがコメントしていたことは、ほとんど自分の書いた要約に当てはまると思われ、時間中ずっと心穏やかでなかった。まな板の上に載せられて斬られるのは、実は7回目ではないだろうか。他の方の要約は、言葉の選び方や文章のスタイルが面白いように一人ひとり違っていて、文章ににじみ出る個性とはこういうものかと実感した。
A.3-2「授業後」何度も読み返し音読して懸命につなげていった文章や言葉が評価されたことを素直に嬉しく思う。だがこれを仕上げるにも相当の時間を費やしたので、やはりまだまだなのだと思う。自分にとって要約とは、意訳しすぎの一歩手前まで自分の言葉にしてしまうことだったが、他の方の要約では元の文章を生かしながらも内容がとても判りやすく書かれており、自分にはないアイディアや感性をとても新鮮に感じた。それも自分なりに真剣に課題と向き合ったからこそ得られた実感だと思う。
Q.4全体的な感想をお聞かせください。
A.4 文章がこんなにも奥深く緻密な構造をしていることを、文演という解剖実習を通して初めて知った。毎回毎回が新鮮で楽しく、受講して本当によかったと思う。仕事以外でも日々の生活や今後の人生で役立てていきたい。
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以下は文演そのものの感想と少しずれるのだが、文演に通うにつれて父への感謝の気持ちが自然と沸いてくるようになったことが私にとってなにより大きかったので、記したい。
私の父は地元の大学の教育学部で教鞭をとっていたこともあり、三人の娘への教育には熱心だった。特に私と姉の二人には、毎日夕食後に2時間みっちりと自ら指導をしていた。といっても内容はいわゆる英才教育とは少し違っていて、具体的には、その日の天声人語の音読から始まり、古文、漢詩、論語など漢文の暗唱、社説や本の書き写し、作文、本の感想文、英単語テストなどであった。
姉と私は「藤田塾」と呼んでいた(藤田は私の旧姓)。家の中はもちろん本だらけで、至るところに本棚があり、廊下は半分が本棚に占領されているので壁伝いに進まなければ通れないほどだった。とにかく本をできるだけたくさん読むようにも言われた。ゲームやかわいい服は買ってくれなかったが、本なら何冊でも買ってくれた。図書館を有効活用するコツを教えてくれたのも父だった。
思えば、父は、自分が死に物狂いで発見し獲得した文章作法のエッセンスを子供たちに伝えようとしていたのかもしれない。文筆で生計を立てないにしても、文章で自分の想いや意見を人に伝えることはどんな職業でも大切だから。しかしあのころは、友だちに話すと驚かれるし、テレビも見られないし、毎日いやでいやでしょうがなかった。幸い父の英国留学と私の思春期、反抗期が重なって塾はいつの間にか閉鎖した。高校生ぐらいまで続いていたらもう少しうまい文章が書けるようになっていたかもしれない、と今は思う。人生も変わっていたかもしれない。その点は父に申し訳なく思う。
文演で音読をしているとき、松田さんの問いかけに真剣に答えようとするとき、課題と格闘しているときには、あの頃のことを懐かしく思い出すと同時に、文章との触れ合いを楽しめるような、本好きに育ててくれた父への感謝の気持ちでいっぱいになった。
幸い健在なので、次回帰省するときには小さな親孝行をしてみたいと思っている。
松田さん
こんにちは。Fです。
文演46期アンケートを送付します。
提出が遅くなってしまい、本当に申し訳ありませんでした。
やけに文演を意識してしまって……そのわりに書きすぎたりして……。
でも今の素直な感想とクリエイトへの感謝の気持ちです。
本当にお世話になり、ありがとうございました。
引き続き速読でお世話になりますが、宜しくお願いします。
F
最近は多少光が射してきましたが、清貧(?
)に甘んじながらも自分の好きなことを「教室」として育ててきたのは、Fさんのような熱心な人々に出会うためという気がします。
「速読」は50回を終了し、もう十分なところまでいっているのですが、先日、ご夫妻ともさらに継続の手続きをされていました。
Fさん夫妻がクリエイトに通うようになったのは、ユーキャンの『新・速読講座』案内と、勝間和代さんが『年収10倍アップ勉強法』で「私の友達はクリエイト速読スクールに通った」と書かれた一文の2つ、だそうです。
ユーキャンのネームバリューに感謝。勝間和代さんに感謝。そして、瀧本さんに感謝です
真
きのう、ご主人のFさんと話す機会がありました。
「嫁はいま実家に帰っています。嫁の文演の受講料は僕が出しました。プレゼント
のつもりでした。文演のようなことは好きそうなので。僕は受講するつもりはまったくありませんけどねー
」
夫婦仲がいいことは喜ばしいことです

