2025-03-15
最終講前に渡されたプリントで、プロの書く上手い文章とは何かを実感した
第87期文演(24/11/30~25/2/1)アンケートです。
きょうは、アラフィフ男子のYさんです。
2020-02-25「仕事 (翻訳) が以前より早くなった」のYさんです。
Yさんの文演アンケート
Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
A.1 ・文章を読むこと、書くことについての理解と知識を深めるため。
仕事柄、文章の外形的な面には多少の知識があるものの、読み方や書き方を体系的に学んだことはなかった。経験上何となく感じていることが本当に正しいのか、気付いていない点があるのではないかという疑問を抱いていた。
文演は、速読体験記で謎の講座と書かれていたのが印象的で興味があった。とはいえ、難易度の高い大学や資格を目指す身でもなし……という一種のエクスキューズもあって、受講には至らずにいた。
そうしたなか、速読受講継続のタイミングで今期の募集を知った。折りしも生成AIの影響のあおりを受けて時間的余裕があり、この機を逃すと一生やらないという思いと、疑問解消のヒントを得られればという期待、そして、自身に何か変化をもたらしたいとの気持ちから受講を決めた。
Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
A.2 ・世の中に正式にリリースされた、特に活字になった文章には総じて一定以上の品質があり、普段仕事で接しているのはそうした文章がほとんどだったと気付かされた。
授業では、漠然とした、あるいは明らかな読みづらさや読みやすさを感じる文章について、その理由が解説されることで、自分の持つ暗黙知のようなものが明文化されクリアになっていった。また、読みやすさだけでは良い文章とはならないことや、文章を読むときの自身の視野の狭さ、思考の浅さなど、気付いていなかった点を知ることもできた。これらは受講しなければ知るのは不可能だったと思う。
さらに、「もう宿題はないから時間ありますよね?」と最終講前に渡されたプリントで、プロの書く上手い文章とは何かを実感した。かなりの分量で読むのが大変そうという予想に反して、退屈せず一気に読み終えてしまい、要約課題の内容も相まってそのことに思わず苦笑した。
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
A.3-1 「授業前」 仕事で要約をすることはないので、慣れない作業に苦労した。コンテキストに沿って無難にまとめるよう努めたものの、浅い解釈にとどまり、含めたい内容を字数の枠内に詰め込み体裁を整えて提出した感が拭えない。穴も残っている気がしてならず、改善の余地は多いと思う。
提出-フィードバック-再提出のサイクルを繰り返さなかったことへの 後悔も残った。実際には松田さんに一度見て頂いて少しアドバイスをもらったのみで提出してしまった。特に (口頭ではなく)文章でフィードバックを受けられる機会はとても貴重であり、それを逸したのは心残り。
A.3-2 「授業後」 本筋から大きく外れてはいなかったようで、ひとまずは安堵。処理に困った挙句に苦し紛れで独立させた部分にOKを頂けたことが良かった。一方で、不要な部分や不足な部分などもまだあり、自分の読み方・書き方の 傾向や癖を認識できて勉強になった。
皆さん全体的にレベルが高く、最終提出までの授業内容がしっかりと反映されていたうえ、あの部分をそのように処理するのか、と新たな視点を得られたことも多く、とても参考になった。
ご多分に漏れずもう一度やりたい気持ちになったものの、要約で高いスコアを得ることが本質ではなく、この試行錯誤で得た経験をもとに今後何を生み出せるかが重要なのだと思う。
Q.4 全体的な感想をお聞かせください。
A.4 毎回、おだやかな雰囲気ながらも内容はとても濃密で、いつも疲労困憊して放心状態で帰路についていました。間違いなくこれで本や文章の読み方、書き方が変わると思います。充実した内容で、月並みですが受講できて良かったです。授業内容以外の余計なことに気を取られずに安心して受講できました。
これから受講される方には、宿題が出されたらなるべく早く1回提出し、その後はフィードバックを受けたらすぐに反映して再び提出する、というサイクルを期限ぎりぎりまで繰り返すことを強くおすすめします。
実は、自分に書くことの素養があるかを知りたいとも思いながら受講していました。スタートラインには立てそうな感じがした一方で、授業のなかで時折、プロの書く世界の厳しさが垣間見えた瞬間もあり、生半可な心構えで足を踏み入れられるものではないとも感じました。これは今後の判断の大きなポイントになる気がしています。
全7回、ありがとうございました。筋子おにぎりは濃厚でジューシーながらも、くどさを感じない絶品でした。
Yさんの要約は、よくできていました。
その証しは、よく書けていたメンバーが支持していましたから。
実際、このアンケートも丁寧で真摯。
最初の提出から10日後に再提出されたものです。
拙速とはもっとも遠い位置で、すべてに取り組んでくれました
Yさんの速読受講回数は88回(25/2/1)。
初速404字/分・理解度Bからのスタートでした。
同じ頃に入会した会計システムエンジニアTさんは受講回数は358回(25/2/2)です。
「実は、自分に書くことの素養があるかを知りたいとも思いながら受講」ということでしたら、もっともっともっと一つのことにのめり込んでみたらどうでしょうか。緻密な思考は得意かと思います。ただ「素養」ということでいうなら、最小投資で最大効果ではなく、好きな作家なら、体育館に描いた落書きまで見落とさないぐらいの情熱、打ち込みが必要かと思います。
まずはすべては量ですから、教室に足繁く通うとともに、好きな作家の真似・模倣でかまいませんのでショートショート20作に挑戦というのはどうでしょうか。量というなら、50や100ですが、とりあえず20で。
ふだんは、こんな無謀なことはススメません。
長年、翻訳の仕事をされているYさんだからこそです。
真
