多くの鍛錬と打席数が必要だ | 教室ブログ by クリエイト速読スクール

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2019-01-30

『文演』情報

多くの鍛錬と打席数が必要だ

  第71期文演18/10/13~12/8アンケートからです。

  きょうは、IT企業に勤務するMさん

 ・2018-06-18 大事なのは情報処理のスピードとクオリティをどうやって伸ばしていくのか、」のMさんです。



      Mさんの文演アンケート



 Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
 A.1 
自分の文章と向き合ってみたいと思ったためです。受講1年前までは、文章を書くことが好きでした。ところが受講直前までは筆をとれずにいました。好きだけど、書けない。この現状をなんとかしたかった、というのが受講の動機です。ちなみに、申し込みギリギリまで参加を悩んでいたのですが、松田さんからかなり強い調子でお誘いいただけたので受講を踏み切れました。


 Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
 A.2 
「文章はセンス」という思い込みを払拭できました。文章の専門的なトレーニングは義務教育課程ではもちろん、高等課程でも受けた記憶がほとんどありません。こういったトレーニングの機会がないため、「文章がうまいのは生まれつきなのだ」といった思い込みがありました。人の心をゆるがすような文章、笑みを誘うようなテンポの良い文章、これらはごくごく一部の恵まれた人だけに与えられたセンスなのだと思っていたのです。ところが、良い文章の裏側には、安易に想像できないほどの知的な泥臭さがありました。文章を書くことは技術そのもので、鍛錬が必要。松田さんは文演の授業中にトレーニングの重要性を幾度も語ってくださいました。裏を返せば、自分の文章力は鍛え方次第でいくらでも伸ばせるものでもあるのだと、励まされた気もしました。


 
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
 A.3-1「授業前」
「要約」を軽く考えていました。筆者の主張を簡潔にまとめれば良いのだろうと、高を括っていましたが、着手すると思うようにはいきません。まず本文のどの部分がキーワードなのかわからない。どの部分も欠けてはならないのでは? と思いはじめ、取捨に難儀しました。次は「土俵」のサイズ。限られた文字数のなかでどのように筆者の主張を切り取り、構成していくのか。この作業にはもっとも頭に汗をかかされました。最後は着地点の見極めです。一度要約を書き終えて、手応えを感じました。ですが時間を置いて見返してみると思っていたほどは良くないのです。むしろ悪いくらいでした。そこで気を取り直して修正に入りますが、たった一文に手を加えるだけで、それ以外の部分にも調整が必要になるのです。苦労して修正したものも、また時間を置いて読み返すと粗が見つかる。ゴールが見えない苦しさに悩まされました。結局、締め切りの数分前まで頭を悩ませることになりました。ギリギリの提出になりご迷惑をおかけしました。

 
A.3-2「授業後」最終日の授業だけで受講料の元が取れました。良かったなと思ったのは主に3つ。
 1)自分の要約で足りない点
 2)他の受講生と比較しての自分の現在地
 3)目指すべきお手本や到達点

 要約を作るのには大きな苦労が伴いました。考えに考えても、これでいいのかと悩み、締め切りギリギリまで取り組む。現時点での限界が要約に落とし込まれています。対して松田さんは丁寧に(場合によっては厳しく)向き合ってくれました。自分の文章には様々な問題がありました。字数制限をオーバーするミスや、本文の定義を誤るという大きな失敗。それを一つ一つ拾い上げていただき、自分の要約に足りない点を指摘してくださいます。
 最終回の要約の授業では、他の受講生へのフィードバックを一緒に聞くことになります。この時間は貴重でした。なぜなら自分の要約が及ばなかった点まで講評を聞けて、かつ異なる思考経路で生み出された一文と対面できるから。逆立ちをしても出てこなかった表現が、いとも簡単に起こされている。見落としていた要素が、ご本人の言葉で自然に描かれている。己の力不足と対面させられる瞬間ではありますが、自分の現在地を確認できる良い機会となりました。
 最終講では自分の目指すべきお手本、到達点について考えさせられました。「そうそう、こんな表現がしたかった」という一文や構成と出会えるので、文章力における次のステップが自然と意識できるのです。中には次元が違うだろう、とも思える要約があります。遥か先を行く文章を前に、安っぽい言い回しではありますが「文章の奥深さ」のようなものを感じざるをえませんでした。果てしない道ではあるものの、登るべき階段を認識できたのは収穫でした。
 この日のために松田さんの解説やたくさんの課題文があったのだと思いました。すごく恥ずかしい思いと、他の受講生へのリスペクトが生まれた日でもありました。すっかり自分の限界を見せつけられてしまいました。


 Q.
4 全体的な感想をお聞かせください。
 A.4 
文演を受けて良かったです。文演では文章を読むため書くための技術を学べるだけではありません。文章を起こす際にはどのような姿勢で取り組むべきなのかを考えさせられました。
 
特に考えさせられたのは、文章を書く際の様々な配慮と粘り強さです。どうすれば読み手の理解を促せられるか。どうすれば読み手に負担をかけないか。そもそもなぜ文章にしなければならないのか。例えば仕事のメールやチャット、報告書の類でもほとんどの場合で読み手が存在します。ふとした時に読んだブログ記事ですら自らが読み手になります。反対に、自分で鑑賞するために文章を書くシーンはあまり多くはないでしょう。読み手がすぐに理解できて、なんらかの行動に移せる文章を書く。これを自然と行うのは、想像以上に難しい行為ではないでしょうか。文章の後ろ側では、他者への意識が不可欠で、やはりコツがいるように思います。自分の文章に力をもたせるには多くの鍛錬と打席数が必要だと思いました。
 文演ではこういった視点のもと、改めて文章と向き合うことができました。私は文章を書くことが好きでしたが、近頃はまったく筆がとれなくなっていました。そんな自分とも、もう一度向き合い、自分の文章を良くしていきたい。そう思えた文演。受けて正解でした。ありがとうございました。

 
Mさんの人柄が滲みでたアンケートです。

 「自分の限界を見せつけられ」とか書きながら、幹は十二分に取られていますから。

 これだけの文章自体が、Mさんの能力の高さを示しています。ロジックばかりでなく、ひとの気持ちにスルリと入りこむスベを身につけています。

 これからが楽しみ。twitterとかありましたら教えてほしいです。

 「かなり強い調子でお誘い」は、このひとも何回か勧誘しています。当然、強面な生徒さんは誘いにくいですが、Mさんは別に誘いやすいわけではありませんでしたが、たぶん喜んでくれるだろうという勘が働きました。受講されてガッカリされるのが一番辛いわけですから、逆に喜んでくれそうな生徒さんには声をかけます。むかしから、です。

 Mさんには、第71期文演勉強会の仮幹事になってもらいました。

 最終回の打ち上げの終わり頃、「何で僕が仮幹事なんですか?」と越乃寒梅の入ったMさんから聞かれました。

 クリエイトへの期待度に年季が入っているでしょう、とこちらも軽口で答えるべきでした。


 Mさんの速読の最新スコアです。

  Mさんの受講41回目の主なスコア18/12/2」たてサッケイド52 数字ランダム3829 漢数字一行〇→1,490三→990 一→720 たて一行ユニット107102
スピードチェック4058秒4058秒
ロジカルテストCタイプ18/183分)・13/153分)イメージ記憶8/401分10/4045秒)倍速読書『Learan Better7,200字/分理解度疲労感が少ないので、もっと追い込みたい

 また教室に復活してほしいです。  真    

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