2007-10-13
なおしのお薦め本(38)『「幸せ脳」をつくる50の習慣』
クリエイト速読スクール文演第1期生の小川なおしさんから、お薦め本が届いています。
東大大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻助教授の書いた本。
中高年に嬉しいことが書いてありました。
「……これまでは、『脳は子どもの頃までに成長したのちは、少しも変わることはなく、歳とともにその働きは衰える一方である』と考えられてきました。ところが、近年、この考えは、間違いであることがわかってきました。大人の脳の中でも、記憶や感情と大変深い関係にある海馬(両耳の少し上の脳の奥深いところにあり、その形がタツノオトシゴに似ていることから名づけられた)で、どんなに歳を取っても、新しく脳の神経細胞(ニューロン)が生み出され続けていることがわかったのです」
それでは先を読まざるをえません。
「脳はあなたの中にいる子供です。しかも、あなたの人生に大きな影響を与える大切な子供です。脳を不幸な状態で放置しておけば、あなた自身もいつまで経っても、幸せになることはできません。
反対に、脳を幸せ状態に育ててあげようとすれば、あなた自身も幸せになることができます」
脳は子供? 命令するばかりの“司令塔”というイメージだったんですけど。
「脳が欲しがっているのは、栄養と睡眠、そして刺激です」
確かに子供っぽいですね。
刺激についてですが、こう書かれています。
「……脳の栄養分としては、食事以外に、刺激も大切です。脳は使わなければ、退化してしまいます。脳を適度に使い続けることによって、最適な活動状態が保てるようにしておくべきです。仕事をしたり、趣味を楽しんだり、新しい習い事を始めたり、運動をしたり、遊んだりしながら、脳を刺激してあげましょう」
適度に、というところが大事なようです。
「脳に愛情をかけてあげると、海馬の中に新しいニューロンがたくさん生まれてきます。ただし、生まれたばかりの新生ニューロンは非常に壊れやすい性質を持っています。深い愛情をかけてあげないと育たない『赤ちゃん』の状態なのです」
子供どころか、赤ちゃんでしたか。
「成熟した大人のニューロンになるまで、大切に育ててあげましょう。少なくとも、一カ月間ぐらいは、脳にとって良い影響を与える生活習慣を続けてみてください」
ということで、食事・運動・休養・睡眠・生きがいの五つの項目で十個ずつ、著者のオススメする生活習慣があげられています。たとえば、朝食を摂ること、音読すること、深呼吸すること、六~八時間は眠ること、目標を紙に書くこと、などです。
気をつけなければいけないのが、ストレスなのだそうです。
「ある程度のストレスは大丈夫ですが、ストレスが過剰になってくると、ストレスホルモンが分泌されて新生ニューロンを壊してしまいます」
刺激は必要だけど無理は禁物、ということでしょうか。
個人的には、赤ちゃん状態のニューロンに対して、今まで酷い仕打ちをしてきたように思えてなりません。ゆっくり、ゆっくり育っていくニューロンに、力を少し貸してあげればいいだけなのですね。
なおし
■小川なおしさん参考記事
