2026-09-19
2026体験記「速読は効果がある? 東大工学系を首席修了した私がクリエイト速読スクールに250回通って感じた変化」 鳥居 裕貴
9月19日(土)~9月23日(水・祝)は、お休みとなります🙇♂️
受講生の鳥居裕貴さんから、お願いしていた体験記が届きました。
タイトルから下の赤色/紫色以外は、すべて鳥居さんの手になります(※ラスト、関連ブログは別)。
『ビジネスでは抜きんでているはずですから、体験記では鳥居さんの自己宣伝でインパクトを』とお願いしたのですが、具体例に制限をかけられながらここまで精緻に(そしてタイトル😊)。自己宣伝ではなく、クリエイトのためにわざわざという思いです。
鳥居さん、ありがとうございます🙇♂️ マツダ
「速読は効果がある?
東大工学系を首席修了した私がクリエイト速読スクールに250回通って感じた変化」
速読トレーニングには効果があるのか。
読書に苦手意識のあった東大理系修士卒の筆者が、クリエイト速読スクールに2024年から250回通った経験を紹介。
読む速さや読書習慣、仕事で実感した変化と残る課題を振り返り、トレーニングの意義を考察します。
鳥居 裕貴
クリエイトに通い始めたきっかけ
はじめに、私自身についてお話しします。どういう人間がこの記事を書いているかの参考としてご活用ください。
まず私は、幼少の頃からたくさん本を読んでいた人間ではありません。小学生時代の余暇時間はゲームか漫画かアニメが中心で、中学・高校では部活と受験勉強が中心でした。高校から小説や実用書を少しずつ読むようになりましたが、読むのは遅く、現代文にも苦労していました。一方、なぜか書くことは好きで、学内の文集への寄稿や文化祭の演劇の脚本にも取り組んでいました。
東大では文芸系のサークルに入り、幼い頃から本を読み込んできた人々に囲まれながら、書評や小説を執筆していました。読む力や知識量には周囲との差を感じつつも、筋の通った文章を組み立てることはとても楽しかったと記憶しています。学部4年生からは研究活動も始まりました。専門にしたのは精密工学で、目に見えないサイズの世界で加工や計測を行う分野です。サークルなどでの執筆経験は、考察の言語化や論文執筆など、研究活動にも活かされたと思います。研究そのものにも没頭し、学部時代には学科の上位3名に授与される卒業論文賞、修士では研究科の全専攻から1名が選ばれる工学系研究科長賞(研究最優秀)を受賞、投稿した論文では学会論文賞も受賞することができました。
卒業後はエネルギー系企業で研究職と企画職を経験し、現在は、その企業が出資するディープテック企業で、材料研究者向けのAIサービスに携わっています。化学などの知識を使って新しい材料を研究する人々を支援し、世の中の研究開発のあり方を変え、革新的な材料の創出に貢献する仕事です。経営企画とマーケティングを兼務しており、化学、AI、経営、マーケティングの知識が求められます。精密工学が専門だった私は、新たに学ぶことの多さに圧倒されていました。そんな中で、インプットの能力そのものを高めたいと考え、速読に行きつき、『図解でわかる 速読のすごいコツ』を購入。一通り試したうえで2024年6月にクリエイトに入会しました。
そもそも速読トレーニングは意味があるのか? 私の経験と考察
速読という言葉を聞いて、まず「怪しい」と感じる人もいるでしょう。筋力アップやダイエットを目的にジムに通うことは、広く受け入れられています。おそらくそれは、体形の変化として結果が目に見えるからです。一方で、速読力のような能力の向上は目に見えません。目に見えない世界を扱うのは往々にして難しいのです。
「速読ってどういうもの? 意味はあるの?」といった質問をAIに聞くと、「早く読むほど理解力は下がります」を主軸とした比較的ネガティブな回答が返ってきます。その根拠としている研究についても言及されるのですが、トレーニングに効果がないと結論付けられている、というよりは、十分な研究がなされていない様子です。ここでは私の体験を中心に、できるだけ客観性にも配慮しながら語っていきます。先に留意点と結論を述べると、パラパラパラっと本のページをめくっていって「はい全部理解できました」という読み方は、私には考え難いものです(ページを速くめくること自体は、トレーニングの一環としては行います)。一方で、例えば訓練を受ける前に1,000文字/分で文章を読んでいた人が、一定期間(50回~100回程度)訓練を受けた結果、理解度をほぼ落とさずに2,000文字/分で読めるようになる。あるいはもっとスピードを上げて、3,000文字/分~5,000文字/分で読んで、理解度を6~8割程度に保てる、というのは十分に到達可能である、というのが私の見立てです。後述する私自身の記録と、教室ブログに掲載されている他の受講者の方の記録から、概ね上記は現実的な範囲だといえます。
「そもそも速読トレーニングは意味があるのか?」の背景にある2つの疑問と私なりの答え
「そもそも速読トレーニングには意味があるの?」という問いは、私自身が抱いていた疑問でもありました。これは次の2つの疑問に分解されます。それぞれ、私自身の経験や伝聞に基づいて回答していきます。
- そもそも、速読力というものが存在するのか。つまり、読むスピードが遅い人と速い人の間に明らかな差は存在するのか。
- 仮に速読力が存在するとして、大人になってからトレーニングによって向上させることが可能なのか。
まず前者についてです。大学の文芸サークルなどで出会った読書家たちからは、「小学生の頃は本を1日2冊読んでいた」「図書館の本については『この棚は読んだな』と棚単位で読んでいた」「今まで読んだSF小説だけで5,000冊を超える」「歩きながら本を読んでいて電柱にぶつかった」など、(最後の話はともかく)読書量や読書スピードに関する耳を疑うようなエピソードを数多く聞きました。読むことに苦労していた私は、その違いに驚かされました。速読力といえば、1分間に何文字読めるかという尺度が分かりやすいですが、実務上は1時間や1日など、比較的長い単位時間での読書量にも目を向けなければなりません。非読書家からすれば、「そんなに速く読めない」だけでなく「そもそもそんなに長く読んでいられない」という問題も発生するのです。こういったエピソードから、速読力というものは存在し、人によって大きな差がある、ということに、私としては疑いの余地はありませんでした。
次に、後者の「速読力は大人になってからでもトレーニングによって向上させられるのか」という疑問についてです。この点では、過去の受講生の記録が参考になります。多くの方が、回を重ねるごとにトレーニングのスコアや分間の読字数を向上させています。これらに加え、私自身が250回受講した経験から答えるなら、読む力は以前より確実に向上したと実感しています。体感では、理解度を9割以上に維持したまま、トレーニングを受ける以前の2~3倍の速度で読めるようになりました。さらに速く、5~6倍の速度で理解度を6~8割に保って読み進めることもできているように思います。効果は、「理解度を全く落とさずにすごく速く読める」というよりは「すごく速く読んでも理解度が意外と落ちない」といった形で出ます。つまり、大人になってからでも速読力が向上する可能性は十分にある、ということです。
変わったのは読む速さだけではありません。以前より長い時間本を読んでいられるようになり、読書そのものが楽になったと感じています。10年前に買ったまま積んでいた本に手を伸ばしたり、図書館の利用カードを作って本を借りたりするようにもなりました。「速く読める」だけでなく、「本を読み始めやすく、読み続けやすくなった」ことも、私にとって大きな変化です。
とはいえ、筋金入りの読書家の域には、まだまだ及びません。本の虫の方々や先輩受講生の方々と比べると、大きな伸びしろを感じています。幼少の頃から本に親しんできた方々に追いつくのが難しいのは当然と言えば当然で、毎日2冊の読書×n年といった経験の厚みは膨大です。そこに追いつくために、小学生よりも圧倒的に時間のない大人が、「読書が苦手で読むこと自体に苦労する」という状態から毎日2冊の多読をやる、というのは全く現実的ではありません。そこで、「読書にかかる労力そのものを小さくする」、というのが速読トレーニングの意義なのだと考えます。スポーツの練習を思い浮かべてみると、「試合をひたすらやる」という方法をとることは一般にはありません。大抵の場合、特定の動きに着目して練習する時間を個別にとります。試合の中ではどうしても意識が様々に分散せざるを得ず、集中して特定の動きの改善を図ったり、特定の部位の筋肉を鍛えたりすることは困難なためです。個別に切り出したトレーニングによって初めて、特定能力の向上に集中できるようになります。速読トレーニングにおいても、これと同じメカニズムが多読以上に効率的な速読力の向上に寄与しているのだと思います。
クリエイトを続けて実感した二段階の変化:読み方の習得と、基礎能力の変化
受講による変化には二つの側面があります。一つはテクニック的な側面で、比較的短期間の練習で、意識して使える読み方が身につくことです。もう一つは基礎能力の向上で、筋力がつくと重いものを軽々と持ち上げられるように、それまで苦労していたことが楽にできるようになったり、意識して行っていた動作が無意識にできるようになったりする変化です。読む速度の変化に関する私の実感としては、第一段階でテクニックの習得による速度向上があり、第二段階として、中長期的な基礎能力の向上による恩恵が徐々に出てくるというものです。
第一の変化 速度可変テクニックの習得
まず、第一段階で起こる変化について述べていきます。速読について、「スキミングやスキャニングを学ぶのですか?」と聞かれることがあります。前者はざっと読んで全体像をつかむ読み方、後者は目当ての情報を探す読み方です。少なくともクリエイトでは、スキミングやスキャニングと名の付く練習は行われません。ただ、トレーニングの結果としてそういった読み方ができるようになっていきます。クリエイトでは理解度の段階に応じて読み方にA読み、A-読み、B読み、C読みとラベルを付け、速度と理解度を変えて読むトレーニングを行います。A読みは普段どおり内容を理解できる速さの読み方で、A-、B、Cの順に理解度を落として速度を上げた読み方となります。毎回の講義の最後に行う「倍速読書」というトレーニングでは、通常の倍以上の速度、理解度B以下で読むよう指示されます。この中で速く読みながらも情報を拾うトレーニングを行うので、これが事実上スキミングの練習に当たると考えています。
だいたい受講10回から30回くらいで、どれくらいの速度で読むと、どれくらい理解できるかという感覚が身についてきて、普段の読書でも使えるようになります。「理解度が落ちるなら意味がないのでは」と思われるかもしれませんが、実は意外と役に立ちます。例えば、実用書のほとんど知っている情報や重要でない箇所を読むとき、小説で「この辺の描写はあまり面白くなくて読んでいて疲れる」と感じるときなどです。そうした箇所でA-読みやB読みを使うことで、疲れる時間を減らして単位ページ当たりのコストを下げ、読書の継続性を高めることができます。先述の通り、読書能力を高めるために多読は有効ですが、実際に行おうとすると多読を行うための読書能力(速く・長時間読む能力)がない、通称「服屋に行く服がない」問題が発生します。速読トレーニングの第一の変化は、速度可変テクニックの習得による「布の服」の入手だといえます。
第二の変化 速読力を支える4つの基礎能力の向上
第二の変化は、基礎能力の向上です。文章を読むという活動が要素分解され、適切にトレーニングに落とし込まれると、テクニックの習得だけでなく文章を読むための基礎能力の向上も効率的に行えるようになります。速読力を構成する基礎能力を考えるには、まず「読むとはどういうプロセスか」を整理する必要があります。これについてはクリエイトの先輩方が、自分自身を研究対象として数多くの考察を重ねているため、私もそれを下敷きにしつつ、独自の視点も取り入れて書いていきます。情報が目に入ってから、理解された状態となるまでのプロセスは、
- 視野系
- 認識系
- 意味アクセス系
- 処理系
の4つから成ると考えています。以下は、あくまで私自身の経験に基づく解釈である点にご留意ください。それぞれどういったものか述べていきます。
視野系:一度にどのくらいの範囲から文字を読み取れるか、という側面です。視野には周辺視野と認知視野がありますが、ここで重要となるのは認知視野、つまり意識がフォーカスしていて情報の読み取りが可能な領域のことです。これが広いほど一目で取り入れられる文字数が多くなります。
認識系:認知視野に入った文字を識別する段階です。「あ」が「お」ではなく「あ」であると分かる時、脳は「あ」という形を、似た形の「お」とは異なる文字であると識別していることになります。普段意識を向けて見ている場所では「あ」と「お」を区別できても、認知視野の端に近いところだとどうでしょう。あるいは一瞬だけ見る場合はどうでしょう。速く読もうとするとき、往々にして視野の端で文字を捉えたり、認知視野に一瞬だけ文字を入れたり、といったことが発生します。文字を正しく捉えるうえで、この認識系が重要になります。
意味アクセス系:目に入った言葉から、その意味やイメージを呼び起こす段階です。文字の形を見分けられても、その言葉の意味がすぐに浮かぶとは限りません。「あれ、この言葉は何だっけ」と思い出すのに時間がかかる場合もあれば、見た瞬間に意味や情景が浮かぶ場合もあります。その言葉が何を指すかをつかむことを、意味への「アクセス」と呼ぶことにします。速読の話ではしばしば「脳内音読」が引き合いに出されますが、単語を見た瞬間に概念を連想できるか、一度脳内で音声化する必要があるかによっても、速度に差が出るでしょう。
処理系:文章中に登場する複数の単語の関係を脳内で処理し、理解する段階です。文章とは単語間の関係の集合なので、文章中の単語間の関係を脳内で再現できれば、その文章の意味を適切に理解したといえるようになります。こういった脳内情報処理能力の話においては、ワーキングメモリという概念も重要になります。概念A, B, C, Dが登場し、AとBとの関係を考え、それを保持しつつCとDとの関係を考えなければならないといった複雑な処理が必要になるケースがあります。このように、CとDとの関係を考えている間も、理解したAとBとの関係を保持しておけるかどうかに、ワーキングメモリが関わります。ここではこれも処理系の一部に含めます。
文章を読むというのはこれらが直列に統合されたプロセスであり、もっとも性能的に弱い部分、つまりボトルネックとなっている部分がその人の速読力を制限するものだと考えられます。これらの能力の向上はテクニックを身につけることに比べ、時間がかかります。筋肉の増大や神経の再接続に時間がかかるようなものでしょう。個人的に、特に時間がかかると感じているのが視野系です。それでも、数か月から一年という単位で振り返ると、以前より広い範囲から文字を拾いやすくなったと感じられるようになりました。
クリエイトの速読トレーニングはなぜ効果的か? 4つの系に常に最適な負荷をかけられる洗練されたプログラム
繰り返しになりますが、ひたすら本を読むことでも、おそらくこれらの能力は鍛えられるでしょう。それを要素ごとのトレーニングに分けることで、改善に集中しやすくなり、効率も高まる。これが速読トレーニングの基本思想だと捉えています。では、クリエイトのトレーニングはこの観点で実際に理にかなっていると言えるのか、という点を見ていきます。
クリエイトのトレーニングには、視野を広げつつ特定の文字を探索するトレーニングや、単語のペアからイメージを作るトレーニング、記号間の順序関係を論理的に導くトレーニングなど様々なものがあります。詳細については書籍『図解でわかる 速読のすごいコツ』にその大半が掲載されています。ちなみに、私自身は書籍を購入して何十回分か取り組んでから入会しました。先ほど整理した四つの系と照らし合わせると、概ねどのトレーニングがどの系にフォーカスしているか、その対応関係が整理しやすくなります。クリエイトのトレーニングは、文章を速く読むための基礎能力を網羅的に鍛えられるよう、非常にうまく設計されていると思います。受講回数を重ねるほど各トレーニング間の結びつきも見えてきて、感心させられます。
以下に、クリエイトのトレーニングに関して、個人的に効果的だと考える点を挙げていきます。
- 各系を鍛える練習と、それらを読書につなげる練習が整っている
視野・認識・意味アクセス・処理の各系を鍛える練習に加え、個別能力を統合する応用的トレーニングも用意され、個別最適で終わりづらいプログラムになっていると感じます。異なるトレーニングに共通する要素(例えば、横方向に視野を広げて取り組む必要がある、等)があると、それをきっかけに、それぞれの練習で得た感覚を結び付けることができるようになります。最終的に目指すのは、これらを統合した「文字を読む」という動作の高速化であり、個別のトレーニングが単体でうまくできるようになっても仕方がありません。例えば、「ランダムシート」や「漢数字一行パターンシート」といったトレーニングでは、視野を広くとって目的の文字を探すことが要求されます。そこで得た感覚や試した工夫を、今度は、「ロジカルテスト※」というトレーニングに転用して、目に飛び込んでくる情報を増そうと試みられるようになります。実際に、ロジカルテストのスコアが停滞している時に、認知視野の拡大によってランダムシートのスコアが伸びると、直後にロジカルテストのスコアも伸びる、ということが起こります。このような設計になっているため、読書にも、練習で意識したことを応用しやすくなります。
※ 3つ以上ある文字のうち2つの文字の関係を示す複数のヒント文から、全体の順序関係を導くトレーニング。例:BはAより高い。CはBより低い。DはBより高い。三番目に低いのは?
- 各トレーニングのスコアが出て、数値的な変化を追える
各トレーニングは必ず数字として記録できるようにうまく設計されています。もちろんトレーニングによってばらつきが出やすいもの・出にくいもの、主観が入りやすいもの・入りにくいものがありますが、とにかく数字を記録できるので、長期的に変化を追えるようになっています。これは成長を実感したり、逆に伸び悩んでいる項目を確認したりするうえで極めて重要です。ブログでは他の受講者のスコアも匿名化されて載っているので、自分が苦手としている項目も分かります。 - スコアに応じて難易度が調整される
トレーニングによっては、一定のスコアを得るとステップアップして難易度が高くなるものがあります。例えばロジカルテストで、最初はA, B, Cの3文字の関係比較だったのが、ある一定のスコアを超えるとA, B, C, Dの4文字になる、といった具合です。筋トレで負荷を徐々に高めていくように、脳に常に適切な負荷がかかるようにプログラムされています。 - 言語化を促される、またそれによって 適切なアドバイスをもらえる
毎回の講義の終わりには感想を書くのですが、講師からは「『〇〇のトレーニングをがんばった』などポジティブなことを書きましょう」と言われます。自分が何を意識して取り組んだか、どのような変化があったかなどを言語化して書き留めておく、よい機会となります。また、受講10回ごとに、その10回を振り返り「トレーニングを受けていて困っていること」「トレーニングを受けて変わってきたこと」の2つに回答するアンケートを書きます。「困っていること」に書いたことについては、講師からアドバイスをもらえますし、「変わってきたこと」を書くことは、各回の感想では気づかない自分自身の変化をとらえ、次はどう取り組むかを考える機会になります。例えば、私は70回のアンケートで、倍速読書をすべてC読みで行う、という講師の助言を受け、字を追うことよりも書かれた内容をイメージすることに意識を向け始めた、と振り返っています。すぐに課題が解消したわけではありませんが、次に何を試すかが具体的になりました。文章を読むという行為は、普段は無意識に行っていることであり、目がどう動作しているか、脳内で何が起こっているかを意識することはありません。一方で、読むという行為を改善しようとするならば、無意識下で何が起こっているかを把握し、どこをどう変えれば良いのかを明確にする必要があります。記録と助言、自己に対する観察を通して試行錯誤を続けられることも、受講する意義の一つだと感じています。
以上の点から、クリエイトでは非常によく練られた、効果的なトレーニングが行えると考えています。
その他の変化
最後に、仕事や日常生活で感じている変化について述べていきます。
- 仕事で読む文章への対応の変化
仕事では、メールや長文の記事を素早く読む能力が高まった実感があります。特に、職場のインフラとしてAIが導入されてからは、これまでよりも文章を読む量が格段に増えました。いまや、全てのタスクをAI経由で処理し、AIにタスク管理をさせながら二つ、三つを並行して進めることが標準になりつつあります。AIのアウトプットをレビューし、AIと議論し、AIの不備を修正する。こういった活動の中では、大量のテキストを処理することになるため、速読はAI時代に必須の能力だと感じています。 - 認知視野が広がり、目的のものを見つけやすくなった
車道を横断するときや、人込みの中を移動する時、視野の端で車や物を捉えられるようになりました。また、スーパーやコンビニでほしい商品を見つける時、仕事中にリストから目的の文字列を探す時など、トレーニングで実施している「広い視野と探索の両立」が活かされています。 - メンタルを整えることへの寄与
昨年、第一子が生まれ、仕事と育児の両立のため生活リズムが大きく変わりました。仕事でもプライベートでも悩みが発生することが多くなりましたが、悩みは別のことをしている最中も頭の中をぐるぐると巡り、次第に気分が沈んでしまうことがあります。クリエイトでは、呼吸を整えるところから始まり、目の前のトレーニングへの集中を強制されます。もちろん悩みがある時はそれが雑念となってトレーニング中に浮かんでくることもありますが、そのたびに、目の前の課題に意識を戻すよう努めています。このように自分自身をコントロールし、悩みから強制的に意識を切り離す取り組みが、メンタルを整えることと、ある種の精神修養との両方に寄与していると感じます。 - 視力向上
(半分余談です)他の方のレポートにも、時々「クリエイトに通い始めて視力が上がった」という声があります。私が受講し始めたのは2024年の6月でした。翌2025年の夏ごろの健康診断では、それまで0.8~1.0程度だった視力が両目とも1.5に上がり、2026年の健康診断でも両目1.5のままでした。人生において1.5になったのはこの2年間だけです。医学的根拠が明確にあるわけではないので、はっきりと受講による効果とは言えません。ただ、目も筋肉で動いている以上、動かせば鍛えられ、血流も良くなるのではないかと考えています。多少は良い影響があってもおかしくない、というのが私の見方です。
これから
250回通った現在も、幼少期から本を読み続けてきた人々の域に達したとは思っていません。それでも、以前は気合が必要だった読書が、気軽に選べる娯楽になりました。仕事で必要な本や資料にも取り組みやすくなったことは、私にとって大きな変化です。これからも、内容を理解しながら読む速さと、無理なく読み続けられる時間とを、少しずつ伸ばしていきたいと思っています。自分にどんな変化が起きるのか。記録を残しながら、引き続き確かめていくつもりです。
※鳥居さん(Yさん)関連ブログです
・2024-07-24「自分のレベルに合わせて調整してもらえそうだ」(受講10回)
・2024-08-19「結果的に疲れづらくかつ速く読めることに貢献している」(受講20回)
・2024-09-09「今のレベルに入ったときはこれは無理でしょ、と思っていたものの、だんだん終わりが見えてきている」(受講30回)
・2024-11-10「図書館という選択肢が生活の中に入り込んだことは大きな変化だと感じる」(受講40回・50回)
・2025-02-06 「読書という行為の理想的状態を実現するための部分トレーニングと全体トレーニングをうまく織り交ぜて構成されているかが分かる」(受講60回~80回)
・2025-04-17 「記念すべき100回を迎えた」(受講90回・100回)
・2025-05-18「全体として、うまく疲れることができたら正解、というルールの中で実施している」(受講110回)
・2025-08-07「新しいロールには新しいインプットが求められるので」(受講120回・130回)
・2025-08-30「イメージ記憶と倍速読書はかなり結び付けてトレーニングを行っている」(受講140回)
・2025-10-29「とりあえず「1回数十分、週3回くらいの頻度で、100回くらい継続すると効果を実感できる」という基準が与えられた」(受講150回・160回)
・2026-02-13「3か月の育休から復帰し」(受講170回~190回)
・2026-03-08「受講前と比較した最大の変化は、読書が気軽な娯楽になったことだ」(受講200回)
・2026-07-10「途中で帰りたくなるほどだが、この自分自身への強制を90分耐えて続ける活動こそが重要なのだと思う」(受講210回~230回)
・2026-09-10「たまにやる行動で実はちゃんと変化していることに気づく」(受講240回・250回)
